カテゴリー: 建築設計

「千葉花園町の平屋」スタディ模型内部

「千葉花園町の住宅」スタディ模型、完成しました。今回は、内部空間の雰囲気を掴むため、テーブルや椅子、キッチンカウンターなどの家具の作り込みもしています。模型の内部を覗くと、実際に実現するであろう、内部空間を見る事ができます。

リビング・ダイニングの南側には、大きなテラス窓を設け、デッキテラスへと空間が連続します。床がデッキへと繋がることで、実際の広さ以上に空間の広がりを感じられます。南側の天井高さを敢えて低く抑える事で、空間の重心を低く保ち、落ち着いた雰囲気を作り出すことを意図しました。

まずは、こちらの案をたたき台に、設計打合せを進めていきます。平面図や模型が出てくると、もうこれ以上、設計者へ要望を言ってはいけない、なんてことはありませんので、ご心配なく。図面や模型を見て、自分が生活する空間イメージを更に膨らませ、ここはこうしたい、こんなのもありかな、などなど、どんどん要望を聞かせてください。スタディ図面やスタディ模型は、設計者と住まい手が会話するための「きっかけ」です。会話を重ねれば重ねる程、良い案が生まれてくるのではないかと思います。

花園町建築模型内部003 花園町建築模型内部002 花園町建築模型内部004 花園町建築模型内部001

「千葉花園町の平屋」スタディ模型作製

「千葉市花園町の住宅」周辺環境、敷地形状、方位、住まいのイメージなどを参考に、スタディを重ね、ほぼ平屋に近い2階建て案が、出来上がりました。お施主さんの求めている住まいは、夏涼しく、冬暖かい、明るく居心地の良い家。南側に大きな開口部を設け、庇を長く延ばすことで、夏は日差しを遮り、冬には日の光を室内へと導く、シンプルな構成を採用しています。

平面に続いて、現在、スタディ模型を作成中。平面だけでは、室内への光の入り方や、空間スケールをイメージするのが難しいため、模型を作って確認していきます。

「千葉花園町の平屋」はじめまして

千葉市花園で住宅の新築を検討中のお施主さんと始めての顔合わせ。私の事務所への問い合わせは、ウェブ検索や友人の紹介、そして完成見学会からと、さまざまな方面からいらっしゃいます。今回の問い合わせは、友人からの紹介です。持つべきものは友。ありがたいことです。

メールで何度かやり取りをした後、計画敷地を見せてもらうことに。毎回の事ながら始めて顔合わせをする際は、緊張します。といっても、お施主さんは私以上に緊張しているのでしょうけども。(設計屋さんに依頼するのは、まだまだ敷居が高いと思われている感じがありますが、気負いせず、気軽にお声掛けください!)駅前にて待ち合わせて挨拶、その後、計画敷地へと移動。敷地には古い木造2階建ての住宅が建っています。こちらを取り壊して新たに住宅を建てたいとのこと。南側に開けた、広々とした敷地。敷地南側の道路には緑地帯があり、桜の大木が立ち並んでいます。

敷地を見せてもらった後に、どのような住まい方をイメージしているのかを、ヒアリング。今回のお施主さんは、かなり明確な生活イメージをお持ちで、住まい方のイメージや各部屋の用途を文章で簡潔にまとめてありました。かなり具体的な内容で明確に空間イメージが湧いてきます。また、既存の樹々を出来る限り残したいとのこと。

敷地に立った土地の雰囲気、周辺に建つ建物、ヒアリングした生活イメージなどを手がかりに、平面スタディを進めていきます。早速、事務所に戻ってスタディをしていきます。どんな平面が出てくるか、お楽しみに。

「ベーシックハウス」隣地の緑を取り込む開口部

「ベーシックハウス」開口部にアルミサッシが取り付けられました。室内に立ってみると、窓の外には緑の樹々が目に入ってきます。窓の外に見えている緑は、どの緑も自分の敷地の外。近隣の緑を取り込んだ、いわゆる借景です。

前回も書きましたが、建築というのは外部環境を選別し、不必要なものは遮断し、必要なものは内部へ取り込むという機能を持っています。今回の計画地は、敷地の奥に防砂林、前面道路を挟んで公園に面する場所に位置していました。奥側にも、前面にも、緑の樹々が印象に残る敷地でした。今回、建物をプランニングするにあたり、この緑を積極的に借景として内部へ取り入れようと考えました。

敷地の状況を考慮して、窓の向きや高さ、大きさなどに気をつけて配置しています。室内から見るとどの向きを向いても、緑の樹々が目に入ってきます。今回の住宅は、ローコストを実現するため、床面積を抑えた決して大きな住宅ではありません。このような小さな住宅でも、外部へ視線を繋げることで、広がりを感じる室内空間を実現することができるのです。




「寺尾西の家」長いスパンで考えること

たまたま近くを通りかかったので「寺尾西の家」にちょっと寄り道。こちらの住宅、2009年竣工ですので、改めて考えると竣工から7年半の時が過ぎているんですね。建築のプロジェクトは、始まってから終わるまで、短くとも1年、長ければ数年という時間がかかるので、一つのプロジェクトに集中していると、あっという間に時が経ってしまいます。ついちょっと前に竣工したんだよな、と思っていると、既に数年経っていたり。時間感覚が無くなってしまいます。

こちらの建物の庭に植えたモミジの樹は、竣工当初は1mくらいの苗木でした。それが今ではみっしりと葉をつけ、立派な樹木へと成長していました。当時、茶色だった木塀は、濃い茶色へと色を変え、とても落ち着いた雰囲気となっています。

ダークグリーンのガルバリウム外壁、濃い茶の木塀、緑に茂った木々。色のトーンがしっくりと馴染んでいるように見えます。自然素材は、時とともに色を変えていきます。それに緑の樹々も。竣工時点での色の取り合いを考えるのはもちろんですが、時を経た時の色の取り合いも考慮する。そんな長いスパンでの視点を持ちながら考えることも大事だと改めて考えました。

竣工後7年半
竣工後7年半
竣工後7年半

「ベーシックハウス」プレカット図チェック

「ベーシックハウス」いよいよ現場での作業が始まりました。設計者は、基本的に設計図面を描くだけで、現場が始まれば後は黙って待つだけでよい、なんて事には当然なりません。現場の進行に先立って、様々な書類や施工図をチェックしていかなければならないのです。

基礎施工図、柱梁プレカット図、コンクリート調合計画書、金物仕様書など。現場から上がってくる全ての書類に目を通し、設計仕様と異なっている箇所は無いか、仕上がり納まりは問題ないか、など多岐にわたって検討をしていきます。基礎工事を進めている時点で、仕上がりや納まり寸法を検討するというのは、少し早いのでは?と思われるかもしれません。

が、最近の木造では、現場で柱梁の加工を行うことは、ほぼ無く、プレカット材(pre-cut)と呼ばれる工場で事前に加工を行った材料が現場搬入されるのが主流となっています。そういった状況であるため、工場でプレカット加工を行う時点では、納まりなどを詳細に検討しておかないと、現場に入ってからキレイに納まらない、などといったことが起こってしまうのです。今回のように構造体を表しにする場合や、施工上の余裕を持った寸法が無い場合などは、この時点での詳細なチェックは特に重要な作業となります。

プレカット図 プレカット図

「与板の平屋」実施図面、作製中

「与板の平屋」模型によるプレゼンも無事終わり、プレゼンを行った当初の方向性は変えずに進めることになりました。が、当然そのままの平面で、という訳にはいきません。お住まいになる方も、模型や図面を見ることで、初めて具体的な生活がイメージ出来るようになってくるため、より具体的な様々な要望が出てきます。

何度もクライアントと打合せを重ね、細かな修正を加えています。寝室の入口はどちらの方がよいのか、収納スペースは足りているか、この場所で想定されている作業は何か、などなど、より詳細なヒアリングを行い、暮らしのイメージを掘り下げていきます。

平面の修正・調整と同時に、より具体的な詳細図面も作成していきます。当初作成していた1/100の図面は、1/50の縮尺へ。また、断面や仕上げ表、柱・梁の組み方、照明器具の配置、設備機器の選定など、図面に書かなければいけないことは多岐に渡ります。全ての図面が揃えば、いよいよ工務店へ見積りを依頼することになります。見積りを取ってみたら予算オーバーとならないよう、慎重に慎重に設計を進めていきます。

実施図面
実施図面

「与板の平屋」プレゼン模型作製

「与板の平屋」長岡市与板町で計画中の平屋住宅。現在、プロジェクトが進行中です。

まずは模型を作ってクライアントへプレゼンを行います。図面だけでは、どんな家になるのかなかなかイメージが浮かびにくいのですが、模型にしてみると感覚的にどんな家になるのか、想像しやすくなります。模型を作るのは、それなりに時間も手間もかかるのですが、クライアントとイメージ共有を計るには有効な手段。私の事務所では、重要な設計作業の一つと考えています。

今回の計画は、できるだけ床面積を抑えてコンパクトにしつつも、狭苦しさのない広がりのある空間を実現することが目標。クライアントとヒアリングを重ねながら、平面に修正を加えていきます。どんな空間が建ち上がってくるか、お楽しみに。

「ベーシックハウス」スタディ模型完成

「ベーシックハウス」スタディ模型、切っては貼っての作業の末、完成しました。建物の高さを抑えた、コンパクトで可愛らしい外観にまとまっています。室内側は、片流れ屋根に沿った勾配天井とすることで、コンパクトな住宅ながら、広がりのあるリビング・ダイニングスペースを実現しています。

1階には天井高さを抑えた寝室、子供部屋、水回りなどの個室群を配置し、2階には天井高さのある広々としたリビング・ダイニング空間を配置しています。1階は囲まれた安心感のある落ち着いた空間、2階は開放感のある明るくのびのびとした空間と、1階と2階で空間の雰囲気を明確に変えています。

延べ床面積105.98㎡(32.05坪)。この中に、面積の大小、天井の高低、様々なスケールの部屋を用意することで、コンパクトな住宅ながらも、多様な場を体験することが可能となっています。変化に富んだ空間を用意することで、床面積の小ささを感じさせない、そんな住宅にしていければと考えています。

スタディ模型完成
スタディ模型完成
スタディ模型完成
スタディ模型完成

「ベーシックハウス」スタディ模型作製

「ベーシックハウス」のスタディ模型を作製中です。スタディ模型というのは、プレゼン模型や完成模型とは異なり、作っては壊し、壊しては作りを繰り返しスタディするための模型。平面図などの図面ではつかめない、外観の佇まいや内部空間のスケールなどを模型を作りながら確認していきます。

作製途中の模型を少し離れて眺めたり、近づいて中を覗いたり。外観のバランスが悪ければ、屋根勾配を作り直して調整したり、内部空間が狭かったり、広過ぎたりバランスが悪ければ、窓の位置や大きさを変えたり、天井高さを変えたり。作って壊しを何度も重ねていきます。

現実に建物が建ち上がってから、屋根勾配が急過ぎた、天井高さが低過ぎた、なんてことの無いように。建ち上がってから間違えましたでは、あとの祭りです。特に天井高さを低く抑える時や、部屋を最小限にする時には、最新の注意が必要。

今回はコストを抑えるため、なるべく建物高さを低く、天井高さも低く抑えたい。しかし、コストを抑える為に居心地の悪い空間ができるのでは、意味がありません。低く抑えることで、落ち着きのある空間を実現していくことを目標にしています。デメリットと思われる事を逆手に取って、メリットに変える。そんなプロジェクトにしていきたいと考えています。

ベーシックハウススタディ模型作製
ベーシックハウススタディ模型作製

「立川の3世帯住宅」色が与える心理的な影響について

「立川の3世帯住宅」外部足場が外れ、外壁が姿を現しました。今回、外壁に選んだのは、濃灰色のラフな質感の吹付け材です。外観だけ見ると、開口部も少なく、重厚で閉鎖的な印象を受けるかもしれません。(外観の印象とは相反して、室内には明るく開放的な空間が広がっているというのは、言うまでもありませんが。)

密集した都市部では、どうしても敷地一杯に建物を建てざるを得ません。そのため、道路ぎわ一杯まで建物が迫り、どうしても外部空間(前面道路)と内部空間(室内空間)の距離が近づいてしまいます。つまり、プライベートな空間とパブリックな空間とが外壁一枚で裏表で接している状態が生まれてしまいます。

この濃灰色は、心理的に少しでもその距離感を離したい、ということから選択されました。壁の色が白くても、黒くても、実質的な距離や遮音性能(つまり、数値)は変わりません。ただ数字は同じでも、心理的な距離感は大きく変わってきます。何故だか人間というのは、濃い色の方が距離感を感じてしまうのです。黒く重厚な外壁。その色と質感だけも、室内にいる人は、大きな安心感を感じることでしょう。

外壁の色一つだけでも、室内の居心地に大きく影響を与えてしまいます。色や質感。ちょっとした事ですが、空間の雰囲気を変えてしまう大事な要素です。ただのぱっと見の造形的な印象だけでなく、人の心に及ぼす心理的影響を考慮しつつ、選択することに気をつけています。

濃灰色の外壁
濃灰の外壁
濃灰色の外壁

「立川の3世帯住宅」室内への光の取り入れ方

「立川の3世帯住宅」内装工事が着々と進行中です。こちらの家は、南側で道路に接しているため、光を取り込もうと単純に南側に窓を設けると、前面道路から室内が丸見えになってしまします。いくら室内が明るいといっても、外から丸見えでは落ち着きませんよね。「立川の3世帯住宅」では、様々な工夫を加えながら、外からの光を取り込んでいます。

1階には吹き抜けを設け、吹き抜けの上部に高窓(ハイサイドライト)を設け、そこから光を取り入れています。上部から差し込む光は、壁に反射しながら下へと落ち、柔らかく室内を照らします。高い位置に設けた窓ですので、前面道路からの視線が気になりません。

2階には、隣家からの視線を遮る壁をぐるりと回したプライベートな中庭(プライベートコート)を設け、その中庭から光を取り込んでいます。斜め方向からシャープに差し込む光は、かちっとした硬質な照度で室内を照らします。

上から、斜めから、下から、反射させて、直接に、などなど光の取り入れ方一つで、空間の雰囲気が変わることが分かるかと思います。まったく同じ間取りでも、光の取り入れ方一つで、だいぶ異なる印象の空間が出来上がります。しかも太陽の光というのは、時間と共に、季節と共に、刻々と角度や強さを変えていきます。太陽の光は、変化しない建築空間に、変化を与える重要な要素です。積極的に取り入れることで、多様な場が出現します。

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