年: 2021年

「ユニベールハウス」玄関を玄関だけで使うなんて勿体ない

「ユニベールハウス」の玄関土間は広めにとって、玄関収納としています。玄関土間を広めにしておけば、ただ単に靴の履き替えをするだけでなく、ちょっとしたアウトドア用品を仕舞ったり、DIY作業したり、自転車の整備をしたりと、さまざまな用途で使うことが可能になります。玄関土間をただ出入りするだけに使うなんて勿体ない、いろんな用途に転用することで暮らしの可能性が大きく広がります。

玄関土間の壁面には可動棚を設け、カウンターには手洗いボウルを置きました。壁面収納を設けたことで、かなり大容量のモノが収納できます。キャンプ好きな人はテントやBBQ用具など、海好きな人は釣り竿やサーフボードなど、思ったよりも収納道具って容量が必要ですよね。可動棚を増やせば、更に収納量を増やすことも可能です。

これだけの棚があれば、かなりの量が納まるのではないでしょうか。今回はコストを抑えるために合板仕上げのままとしましたが、塗装で仕上げることで見せる棚にすることもできます。最近はテレワーク需要も高まっていますので、オフィススペースとして使う、というのも有効かもしれません。今回は6帖ほどのスペースですが、もっと大きく設ければ、ちょっとした店舗スペースとしても使えるかもしれません。


玄関側には自転車を土間へ入れるため、テラスドア設けています。テラスドアには、暗くなりがちな玄関スペースに光を取り込む機能も持たせました。玄関ドア横の壁には、ポスト口を組み込みました。郵便物などは外に出なくとも、ここで受け取る事ができます。ポスト口に投函されたモノは、カウンター上にぽろりと落ちる仕組みとなっています。

小さな住宅だからこそ、スペースを有効活用することは重要です。床面積が小さくとも工夫をすることで、使い勝手を上げ、広く使うことが可能になります。

設計協力物件が「近代建築2021年6月号」に掲載されました

ここ数年、当事務所が設計協力を行ってきた「ハイアットリージェンシー横浜」が近代建築6月号に掲載されました。2021年6月15日発売で書店に並びますので、ぜひお手にとってご覧ください。

ハイアットリージェンシー横浜」掲載ページ

建築主:株式会社ケン・コーポレーション
設計・監理:国建
構造設計:江尻建築構造設計事務所
設備設計:森村設計
インテリアデザイン:イリア
設計協力:金子勉建築設計事務所

と、錚々たるプロジェクトメンバーの中、当事務所もプロジェクト参加させていただきました。思い返せば、設計がスタートしてから完成まで色々とありましたが、メンバー一丸となり、最後までたどり着くことが出来ました。

設計メンバーには、大学時代の先輩にあたる意匠設計の有銘氏と構造設計の江尻氏が参加しています。(プロジェクトに誘っていただいたのは、ほかでもない有銘氏ですが。。。)お二人は、私が設計事務所を始めた当初のプロジェクト「南青山キリン」でお世話になった、顔なじみメンバー。南青山キリンは2001年竣工ですので、20年の月日が経ったことになります。あの頃は私もまだ駆け出しで、まさか20年後にここまで大きなプロジェクトを同じ顔ぶれで進めているとは、夢にも思いませんでした。

私の事務所では、住宅や店舗内装などの比較的小規模な設計事案が多いので、高層ホテルとなると、いつも手掛けている規模の数百倍の床面積になります。私自身、ここまで大きな規模の物件を経験したことは無かったのですが、普段手掛けている物件と同様、目の前にある事を一つ一つ確実に処理していく事で、いつもと変わらず、前向きに設計に取り組めたのではないかと思っています。この経験を活かし、更に設計技術を磨いていきたいと思っています。

「ユニベールハウス」工事最終段階です

「ユニベールハウス」工事の最終段階に入りました。壁の塗装工事が終わり、白い壁に反射した陽の光で室内が一気に明るくなりました。壁仕上げには、しっくい塗装を採用しています。こちらの塗料は、艶消しのようなざらっとした質感が特徴で、落ち着いた雰囲気の空間に仕上がります。見た目の質感だけでなく、しっくい塗料だけあって調湿性を持ち、空気環境を安定させてくれます。

こちらの写真は、窓回りの枠納まりです。窓枠の厚みを薄くすることで枠の存在感を消しています。既製品枠だとどうしても、ぼてっとした印象になってしまいますが、このように納めると見た目がシャープになります。本来であれば、窓の外の景色をそのまま見たいのであって、サッシや窓枠の存在が完全に無くなるのが理想ではあるのですが、、、完全に隠してしまうには更に複雑な納まりを採用しなければならず、今回はシンプルな納まりにする、という方法にとどめています。窓の外には隣地の桜の木が見えています。隣の風景を拝借、借景として取り込んでいます。

現在、設置工事が進行中のオーダーキッチン。ローコスト住宅でありながら、ここはこだわった箇所です。細かな作り込みをせず、シンプルな納まりとすることで、オーダーキッチンでありながらも、製作費を抑えています。ローコストを目指すと、どうしても既製品を組み合わせることに陥ってしまうのですが、既製品の組み合わせだけでは、賃貸アパートのような作りになってしまいがちです。ローコストだからこそ、こだわりの個所を作ることが大事だと思います。こだわりの無い、抑揚のないのっぺらとした家では、感情移入しづらく、なんとも貧相な空間になってしまうと思うからです。

工事はいよいよ最終段階。完成に向け、ラストスパートです。販売会社により内覧会が開催される予定ですので、興味のある方はぜひとも、ご来場ください。