カテゴリー: 外構・庭工事

室内と庭を一体で考える

建物と庭を一体で考える

室内から見える緑の樹々は、暮らしをより豊かにしてくれます。家を考える際、ついつい室内のことで頭がいっぱいになってしまい、屋外のことを疎かにしてしまいがちです。

室内から連続する庭があることで、広がりのある豊かな室内空間を実現することができます。建物の間取りや窓の位置を考えることなく、庭を作って木を植えても、室内から見えなければ意味がありません。緑を単独で考えるのではなく、窓の位置や部屋の向きなど、建物と一体で考えることが大切です。

室内からの見た目だけでなく、樹々を目隠しとして使ったり、陽差しを遮ったりと、機能的に使うのも有効です。

庭木の選び方

雑木庭

手入れの簡単さを考えれば、日本庭園風でなく、雑木でつくったラフな雑木庭がおススメです。雑木庭であれば、木の剪定方法をネットで調べて自分でメンテナンスをすることもできます。

背の高くなる高木、中くらいの中木、背の低い低木、と木の高低差を様々に変えることはもちろん、葉の色の濃い/薄い、葉の丸い/尖った、枝の質感がざらっとした木肌/つるっとした木肌、と意識して織り交ぜることで、庭に多様性が生まれます。また同じ樹でも、枝ぶり次第で印象が異なります。シンボリックな枝ぶりや柔らかな枝ぶりなど、枝ぶりを使い分けられるようになれば、上級者です。

緑だけでなく、実のなる木を植えて味わいを愉しむのも一興です。最近では、食材としても利用できる、野菜やハーブを植えたエディブルガーデンにする方もいます。

敷地が狭く、広く庭が取れなくとも大丈夫です。狭くても、日当たりが悪くても、植えられる樹もあります。小さなスペースでも木を植えれば、窓の外に緑が見え、それだけで心が豊かになります。敷地が狭ければ狭いほど、むしろ緑がよい仕事をしてくれます。

常緑樹と落葉樹の使い方

庭木

落葉樹は、夏の陽ざしを遮るように使うのが効果的です。落葉樹は、秋に紅葉するので、季節の変化を愉しむことができます。

一方、常緑樹は一年を通して葉があるので、冬の間も緑を楽しめます。常緑樹を目隠しに使えば、カーテンを開けていても室内を覗かれにくくすることができます。

落葉樹は葉が散って掃除が大変とよく言われますが、常緑樹だからといって落葉しない訳ではありません。常緑樹も、古い葉を落とす時期があるのでご注意ください。

季節を意識した樹種選び

実のなる庭木

一斉に花が咲くのではなく、季節をずらして花が咲くように樹種を選べば、長い間、花を楽しむことができます。葉や花だけでなく、木は実をつけます。花や実を目当てに鳥がやってくるので、バードウォッチングをすることも。

落葉樹だけですと冬の見た目が寂しくなるので、常緑樹も適度に配置するようにします。

見た目だけでなく、キンモクセイやクチナシ、ロウバイなどの香りのある花木を選ぶのも上品です。季節の移り変わりを香りで感じることができます。

庭木の配置

庭木の配置

自然の山では、木はランダムに生えています。木を一列に並べて植えないことが基本です。高木、中木、低木と高さを使い分けて配置することで植栽に立体感が出ます。

室内から見える庭だけでなく、アプローチや家の前に木を植えれば、外観の印象が良くなり、自分の家だけでなく、街の景観も良くなります。建物は単体で建っている訳ではありません。街並みや地域といった外部環境の中に建っています。せっかく建物を建てるのであれば、街並みに貢献するような佇まいであることを心掛けましょう。

玄関アプローチの設け方

玄関アプローチ

岩室の家」は、道路から少し奥まった部分に玄関を設けています。玄関へは格子戸をカラカラと開け、通り抜け庭を通ってアプローチします。玄関前の通り抜けの庭には、シンボルツリーとしてモミジの木、下草には龍の髭やアオキ、少しづつずらしながら配置した踏み石と苔が配置されています。幅2m×奥行き4m程度のほんの小さなスペースでしかないのですが、この空間を設けたことで、ゆとりを感じる玄関スペースとなっています。

少しの引きを設けることで、建物の格がぐんと上がります。玄関を開けたら、いきなり道路ではなく、可能なら道路から引きを設け、少し歩ける程度のスペースを確保したいものです。(お子さんがいるお宅などは、急に子供が玄関から飛び出したり、という危険性もありますし。)

狭い敷地で、なかなか余裕がないという事もあるかもしれませんが、植栽を植えて道路から直接玄関が覗けないようにする、外塀や格子戸を設ける、道路から少し回り込んでアプローチするなど、工夫次第で対応が可能なケースもあるはずです。簡単にあきらめず、少しアイディアを練ってみてはいかがでしょうか。

玄関アプローチ

竣工当初は、殺風景だった「岩室の家」の玄関アプローチには、今では敷石が敷かれ、下草や苔が定着し、しっとりとした落ち着いた空間になっています。まるでちょっとした料亭の玄関のような佇まいです。建築というものは、建物だけでは成立せず、庭や樹々などの周辺環境が存在してこそ、引き立つものなのだと改めて感じさせてくれます。

予算的に建物本体の工事分だけで精一杯、という方もいるでしょうが、できれば外構工事や植栽工事に余裕を持って予算を組んでいただいた方が、掛けた金額以上に建物が引き立つのは間違いありません。場合によっては庭の植栽や外構工事は、自分たちで少しづつ整備するなど、お金でなく時間を掛ければできることもあります。

玄関アプローチ

実はこちらの「岩室の家」の通り抜け庭は、ネットやオークションなどで木々を少しづつ購入し、お住まいの方が自ら樹を植え、手を加えて作った庭です。植栽のプロでなくとも、センスと時間さえあれば、実現できるはずです。

建物と違い、庭は一気に作るのではなく、樹々の配置バランスを見ながら、少しづつ時間を掛けて(場合によっては数年掛けて)、植え足していくのが良いかもしれません。まずは何本かメインになる木を植え、しばらく期間をおいて、その木々が生い茂るのを見てから、隣に更に木を追加して植えた方が良いのか、それとも下草だけ植えればよいのか、状況を見ながら付け足していく、という風に。本来、庭という自然は、一朝一夕で作るものではありませんので。

玄関アプローチ

「新潟浦山のコートハウス」苔庭が完成しました

新潟浦山のコートハウス。引っ越しをされてしばらく後に「庭の植栽が終わりました」と施主さんから連絡をいただきました。こちらの住宅、実は引き渡し時点ではコートハウスといいながら、まだ庭が完成していませんでした。コートハウスというだけあって、庭の緑が揃わないうちはまだ完成とは言えません。早速、庭が完成し、どのような雰囲気の住まいになったのか拝見してきました。

玄関からリビングに入り、障子戸を開け放ちます。規則正しく並んだ踏石、少し赤みがかった丸い自然石、廻りには深緑の苔。眼前に広がる抽象画のようなモダンな中庭に、ただただ言葉を失いました。外からは想像もできない、濃密な世界。庭というよりも小宇宙と言った方がしっくりくるかもしれません。

取り囲むように配置した室内空間のどこからでも、この中庭を望むことができます。庭の緑を見ていると次第に境界が曖昧になり、内と外が溶け合っていきます。室内にいながら、まるで外にいるような感覚。陽の光は時間とともに角度を変え、庭から室内へと差し込み、動かない建築に動きを与えています。中庭と建築空間が相乗効果を起こすことで初めて生まれる空間。そんな希有な場がそこにありました。

こちらの庭の作庭をしてくれたのは、新潟の「越後苔匠」さんです。こちらのコートハウスには中央のメインの庭を含めて3つの趣の異なる中庭があります。どの庭も個性的な庭に仕上がっていて見る人を飽きさせません。

コートハウス植栽 コートハウス植栽 015 コートハウス植栽

東三条まもる眼科 外構工事

東三条まもる眼科の現場へ。
引き渡し直前となると、現場チェックや建築検査など、設計者として現場へと足を運ぶ回数が増えます。外壁には看板ロゴが取りつき、外構には植栽が植えられ、殺風景だった外観の印象が柔らかくなりました。
診療所の中からは、様々な方向に緑が見えます。ここを訪れた患者さんにゆったりとした気持ちで
診察を受けてもらえることを期待しつつ、工事は最終段階へ。

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大塚新町の家 庭木植え

大塚新町の家に現場チェックへ。
すでに足場が解体され、建物の形が現れていました。
外から見ると、2棟の三角屋根の建物が双子のように隣り合って並んでいます。
2つの棟の間には中庭が置かれ、
どの部屋からも庭を望むことができる様になっています。
その中庭に、スタッフと共に樹を植えてきました。
ヒメシャラ、トサミズキ、カツラと、
バランスを見ながら樹を植えていきます。
今まで殺風景だった空間が、
一気に生命力に溢れた空間に変化していきました。

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「燕のコートハウス」植樹

久しぶりに「燕のコートハウス」へ。こちらの住宅も、気がつけば竣工してもう2年の時が経とうとしています。ついこの前引き渡したかと思っていたら、あっという間に月日が過ぎていて、その時間の流れに改めて驚いてしまいます。

今回は、中庭に庭木を植える為にお邪魔してきました。樹を植えると、庭の表情がガラリと変わります。改めて住まいに息が吹き込まれたよう。

庭木 庭木

 

江ノ島小屋 デッキテラス完成

江ノ島小屋も、いよいよ来週工事が完了し、お店がオープンします。店内では職人さんが工事の最終調整をしている隣で、店のスタッフの皆さんがハンドリングや料理のシュミレーションを行ない、段取り確認に余念がありません。内装工事が片付いた後も、デッキテラスや植栽など外構工事が続き、オープンまでは、まだまだやることが目白押しです。設計者としても、役所の完了検査や保健所検査などの許可手続きが続き、最後の最後まで気が抜けません。

もう季節はすっかり夏。きっと多くのお客さんが訪れてくれることでしょう。江ノ島にお寄りの際はぜひお立ち寄りください。

江ノ島小屋 江ノ島小屋 江ノ島小屋