アントニン・レーモンド設計「聖オルバン教会」を訪れて

東京タワーの足下に聖オルバン教会は位置する。今まで何度も目の前を通ってはいたが、この教会がアントニン・レーモンドの設計によるものだとは今まで知らずにいた。軽井沢の聖パウロカトリック教会から約20年後に設計された教会だという。

レンガ積みの壁の上に、桧の半割磨き丸太で複雑に組まれた屋根。約9m近い大スパンの割に部材は、スレンダーだ。そのためか、聖パウロカトリック教会に比べ、繊細な印象の内部空間が生まれている。

交通量の激しい表通りが嘘のような静けさ。その静けさを破るように、パイプオルガンの音が響きわたる。平面構成も仕上げ材も、いたってシンプル。しかし、そこには質素で簡素でありながらも、そこはかとない強度のある場が成立していた。

聖オルバン教会
住所: 東京都港区芝公園3-6-25
電話:03-3431-8534
※特別な一般公開は行なっていません。礼拝の場ですので各自お静かに見学を。

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