駅を降り、海岸通りを歩くこと20分。左手に、円盤のような屋根が見えてきました。
アルネ・ヤコブセン設計のガソリンスタンド、テキサコ・サービス・ステーションです。
1937年に竣工した建物で、ベラヴィスタ集合住宅とほぼ同じ時期につくられています。
青い空を背景に、真っ白な円盤が宙に浮いているように見えました。
特に印象的だったのは、その円盤の薄さです。
円盤の大きさに対して、屋根の先端は驚くほど薄くつくられています。
その薄さによって屋根の重さが感じられず、大きな円盤でありながら、とても軽やかに見えます。
1937年につくられた建物でありながら、どこか未来的に感じられるのは、この軽やかさによるものなのかもしれません。
この円盤を見ていると、ヤコブセンが後にデザインした椅子、アントチェアを思い出します。まるで、アントチェアの座面をそのまま大きくしたような形です。
アントチェアがデザインされたのは1950年代。この頃すでに、後のアントチェアへとつながるような造形感覚が現れていたのかもしれません。



【追記(2026年)】
16年ぶりに、再びスコフショウズヘッドのテキサコ・サービス・ステーションを訪れました。
以前は特徴的な円盤状の屋根に目を奪われましたが、今回改めて訪れることで、機能から生まれた形の美しさや、細部まで考えられたデザインの魅力を感じました。
再訪時の記事はこちらです。
「なぜ、この円盤は美しいのか|ヤコブセンのガソリンスタンドを再訪して」