「岩室の平屋」現在、スタディ模型作成を作成中です。当然のことながら、平面図や立面図といった図面は、紙の上(またはモニタ上に)に表現される2次元情報です。しかし、実際に立ち上がってくる空間は、3次元であり、また、空間同士の繋がりを考慮すれば、時間軸を含めた4次元情報であると、言えます。
2次元の図面情報だけでは捉えきれない立ち上がってくる空間の質は、実際に模型や3Dモデリングなどを通してでなければ正確にイメージするのは難しいと思います。特に設計を生業にしているような技術者でない、普通の依頼者にとっては、図面だけでどんな空間が出来上がってくるのかイメージするのは至難の業ではないでしょうか。(私たち設計者でも、経験したことのない新たな空間を図面だけからリアルに思い描くのは難しいことですので。)
私の事務所では、その空間の質感を確認するため、スタディ模型を作ります。スチレンボードやバルサ板、色紙などをカッターで切って、ボンドで張り付けて、一つ一つ納まりを確認しながら、模型を作成していきます。模型を作りながら、窓の大きさや位置、天井高さ、床レベル、空間同士の繋がりなどなど、気がついた点や改善したい個所が見つかれば、再び図面に戻って、修正をしたり。行きつ戻りつの設計作業を繰り返しています。