ホテルの可能性について考える

最近、ホテルに宿泊することが増えている。多い時には毎週、長い時には一週間に渡ってホテル暮らしの時もあった。住まいを新潟に移し、仕事の際には都内近郊へと出張するスタイルへと生活スタイルを変えたためだ。その様な生活スタイルへと変えたことで、ホテルの使い方が大きく変化してきた。

以前は、ただ寝れればよい、つまり、仕事が終わった後に就寝するための場所、という認識であった。しかし、出張での滞在時間が増えていくに従って、ホテル内で過ごす時間が増えていった。 出先で仕事をしようと思っても、カフェで長い時間、場所を占拠する訳にもいかないし、まず電源の確保、WIFI通信の確保といった点でも、外出先で賄うことが難しい。そうなると、やはり一度ホテルへ戻って仕事するか、となる。最近のパターンは、できるだけ早い時間にチェックインを済まし、(最近は14時と随分早い時間からチェックインできるホテルも増えてきた)ホテルの部屋で仕事をし、打合せがあれば出かけ、それが終わればまたホテルに戻って仕事をしたり、本を読んだり。朝起きれば、チェックアウトぎりぎりまでホテルで仕事してから出かける、という感じで。

つまり、就寝目的だけの場から、仕事の場でもあり、くつろぎの場でもあるという風に、ホテルの利用の仕方が変わってきている。もちろん、ホテル自体が変化した訳ではなく、自分の使い方の方が変化しただけなのだが。 このような背景には、ネットで簡単にホテルの予約ができるようになったというネット技術の背景が大きく関係しているように思う。(じゃらん、booking.com、Airbnbなど多くの予約サイトが巷に溢れている。)打合せ場所に近いホテルを予約し、そこを活動拠点として使う事もできるし、ただ寝るだけの時にはカプセルホテル、長く滞在する時にはデスクのある部屋と、利用用途に応じて気軽にホテルを選ぶことができる。

ネット環境とIT技術の変化によって、ホテル選択の自由度はが大きく増している。 今やホテルを気分で選べる時代。ホテルを既存の宿泊する場というイメージから離れて、さまざまな活用方法を考えてみるというのは面白いのではないか。例えば、仕事する場、つまりオフィスとして使ってみるのはどうだろう。映画を大画面で鑑賞するための視聴スペースと考えてみるのはどうだろう。キッチン付きの客室にみんなで集まってホームパーティーするというのはどうだろう。そう考えると急にホテルの可能性が広がっていくのではないだろうか。既存の考え方に縛られず、もっと自由にホテルを利用してみてはどうだろう、というのが私の今の考えだ。(そして今もホテルの部屋に籠って、この文章を書いている)

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