「立川の3世帯住宅」建て方工事が始まりました。基礎工事が終わった後、しばらく現場での工事は進んでいませんでしたが、実は水面下で工事は進んでいました。現在、木造の柱梁加工を現場で行なうことは滅多に無く、基本的にはプレカット工場と呼ばれる、加工工場内で先行で加工を行ない、加工の済んだ材料が現場に運ばれることが大半です。
先行で加工を行なうため、事前の加工図の検討や納まり検討が非常に重要となってきます。柱梁の組み方から防水納まり、仕上げ寸法等、この加工の段階で入念に検討を進めておかないと、現場が進んでから思っていたような仕上がりにならない、何て事が起こってしまいます。今回も大工さんや加工業者さんと入念に打合せを行ない、何度も図面のやり取りをし、念には念を入れて加工に望みました。その甲斐あって、現場ではここまで何も問題なく、スムーズに建て方作業が進んでいます。
写真をよく見ると分かりますが今回、柱の材料が場所毎で違っています。集成材であったり、杉材であったり。これは構造解析の結果に基づき、大きな軸力が掛かる部分には耐力の大きい材料、小さい所には耐力の小さい材料を選択しているためです。小さなことですが、適材適所で材料指定することでコスト調整を行なっているのです。