「燕のギャラリーハウス」では「アイランドキッチン」を採用しています。「アイランドキッチン」とはその名の通り、壁から離れて、リビング・ダイニングの真ん中に、カウンターが島のように位置しているオープンキッチンです。
空間の真ん中に置かれているため、カウンターの廻りをぐるぐると回遊することができます。キッチンカウンターの両側から出入りができるので、何人かでカウンターに立って調理をするのに、とても使い勝手が良く、重宝します。また今回、背面には大きな窓を設けているため、とても明るく開放的な空間となっています。
ただし、そのままではリビング・ダイニングからキッチン手元が全て丸見えになってしまいますので、手元を隠すようために造作で腰高の壁(腰壁と呼びます)を立ち上げています。その腰壁、ただ壁にしておくのは、もったいありません。そこで腰壁の内部に空間を設け、扉を取り付け収納スペースとしています。食器類やちょっとした食材やおやつ、筆記用具などなど、リビング・ダイニングテーブルで使う様々なモノを仕舞っておくことができ、とても便利です。
キッチンカウンターに立てば、ガラス大開口を通して、正面に庭の樹々が目に入ります。庭を眺める特等席です。食事を作り、片付ける時間は一日の中で、決して短くありません。多くの時間を過ごすキッチンを家の中で一番気持ちのよい場所に置くという発想。ひと昔であれば、キッチンは北側の暗い場所に押しやられていたかもしれませんが、冷蔵庫や換気扇などの設備器機が発展した現代においては、昔のルールに縛られることなく、もっと自由にレイアウトを考えても良いと思います。