上越高田の平屋、建て方工事が進行中です。既に加工を終え現場に運ばれた柱梁などの材料をクレーンで吊り上げ、組み立てていきます。複雑な角度で取り合っている材料同士がスポッと気持ちよく嵌まっていきます。(この建物には直角で納まる部分の方が少ないのです。)そのことを大工さんに話すと、工場で原寸を何度も組み上げて間違いがないか確認したとのこと。今回、工事を取り仕切る棟梁は一番若い大工さん。年配の大工さんは「この難しい工事をすることで、腕が上がったんじゃない?」と冗談まじりに話をしていました。端から見ているといとこ簡単にスムーズに進んでいるように見えますが、その裏方では多くの試行錯誤が積上げられているのです。
夕方近くには骨組みが全て組み上がりました。建築工事において一番上の棟梁が組み上がるのを「棟上げ」と呼びます。基礎、土台、骨組みまで終わり、ここでまずは工事も一段落。この後、屋根・外壁工事、内装工事と工事は次の段階に入ってきます。
図面と模型で検討を進めてきたイメージが実物として建ち上がってくる瞬間は、何度経験しても感動するものです。職人さんたちには、最後まで気を引き締め、かつ、楽しんで現場を進めていってもらいたいと思います。