新潟市内で住宅の設計が始まりました。
私が設計が始まってまず最初にすることは
実際に敷地を訪れ、その場の雰囲気や街の空気を読み取っていくことです。
何の先入観もなく、素直にその場を感じること。
当然と言えば当然なのですが、これがとても大事な手続きだと思っています。
そして、クライアントと話をすること。
どんな家に住みたいかというようなヒアリングではなく、普通に話をすること。
どんなものが好きか?最近聞いている曲はどんなものか?興味あることは?などなど。
暮らしの趣向というか、その人の好みを読み取っていく作業とでもいえば良いのでしょうか。
そのような手続きを経て、初めて設計の作業が始まります。
今回、設計検討を進めていて頭に浮かんだのは、コートハウス(中庭)型の平面でした。
光と風を取り入れるため、いくつもの中庭を分散配置した、ちょっと複雑な平面構成。
中庭を介して部屋と部屋が繋がることで、適度な距離感を保ちつつ、
お互いの気配を感じて暮らすことができる、そんな場所。
書斎から窓の外を見ると、中庭の樹々の向こうに遊ぶ子供達が見え、
子供達からは窓の外に料理を作る母親の姿が見える。
そんな緩やかな繋がりを実現する住宅。