鳥取県三徳山の投入堂を訪れて。投入堂とは、三徳山の中腹、標高470mの断崖の窪みに建てられているお堂のこと。麓から1時間程度山を登った所に位置しています。急な登山道を登りきると、上部に崖が張り出したお堂の裏手に廻り込みます。真っ暗で狭い洞窟のような通り道。まるで胎内に入ったような細い道を通過するということは、結界通過、イニシエーションを意味するのでしょうか。通り抜けた先に眼前に投入堂が現れてきます。
断崖よりすくっと立ち上がるスレンダーな柱。その上には能舞台のような床の張り出し。羽を広げたようにてテリ(そり)のついた複数の屋根。自然の中にしっかりと意志を持って存在している、そんな理知的な立ち姿。そんな理知的な佇まいとは対照的な生命感溢れるごつごつとした自然の岩肌。自然と人工物。神が作ったものと人が作ったもの。両者のコントラストがその場の神秘性を高め、まるで幻を見ている、そんな感覚を覚えました。
投入堂は、修験道の開祖、役小角(えんのおづ)が7〜8世紀に開いたと言われています。山の途中にはどうやってここまで移動したのか不思議な大きさの石が据えられた場所があったり、崖に跳ね出したお堂があったり。そこに至る道程が、修験道の修行行程になっています。
三徳山三佛寺
住所: 鳥取県東伯郡三朝町三徳1010
参拝登山受付時間:8時~15時(往復所要時間は受付所から約1時間30分~2時間)
参拝料:大人600円、小中学生300円
電話:0858-43-2666
※一人での入山は出来ません。必ず同伴者が必要です。
※登山の為、服装や靴などの指定があります。受付でチェックがあります。
その他、詳細はこちらを参照ください。三朝温泉観光協会