シカゴ大学キャンパス内に建つ、
ミース・ファン・デル・ローエ設計のSchool of Social Service Administrationへ。
高さ1.5層くらいの細長いシンプルな建物だ。
ミースらしく、黒いスチールとガラスだけで構成されている。
まさに、ミースの唱えた「Less is more.」
(より少ないことは、より豊かなこと)が、表現されている。
白いカーテンに落ちる樹々の影が風に揺れている。
ファンズワース邸と同様、樹々の影を室内に落とすことで、
室内に居ながら、外の環境を意識させようと意図したのだろうか。
スチールの黒、カーテンの白、芝生の緑、コントラストがとても印象的だ。
ファンズワース邸やクラウンホールとは異なり、床スラブが地面と接している。
つまり、基礎が地面の上にしっかりと根を下ろしている。
そのためか、ミースの他の建物よりも安定感を感じる。
しかし、ガラスを留めつけているスチール方立ては、
あくまで地面から縁を切り、つまり、浮き上がらせて見せることで、
垂直力を受けていないと、主張させているようだ。