秋晴れ天気の中、車を走らせて十和田市へ。
今回青森を訪れた一つの目的である、十和田市現代美術館。
こちらは、西沢立衛氏による設計。2008年4月オープン。
コンセプト通り、街に開かれた美術館となっている。
表通りからはガラス張りの展示室内部が見える限りなくオープンな美術館。
「アート作品のための家」というコンセプト通り
作品ごとに大きさの異なる白い箱(家)が与えられ、
敷地内にばらばらに点在しています。
箱をつなぐように設定されたガラスの通路をくねくねと回遊し、
一つ一つの白い箱の中に入り、作品鑑賞をしていきます。
白い箱の中ではある程度の閉鎖的空間が成立していて、
作品鑑賞に集中できるように考えられています。
箱を出て次の箱へ移動するまでの通路ではガラス越しに
小さな中庭や空を眺めることができます。
次の作品を見るまでひと呼吸おいて
気持ちをリセットができるような空間構成。
オンとオフの切り替えが気持ちよく、敷地内をぶらぶらと散歩する様に
ひとつひとつの作品を鑑賞できる美術館となっています。
建物をデザインすると同時に、時間や体験をデザインする、
そのような設計者の姿勢を感じる建物でした。