カテゴリー: プロジェクト

江ノ島小屋 工事ラストスパート

江ノ島小屋、店舗オープンまで後1ヶ月を切りました。現場内は、大工さん、設備屋さん、塗装屋さん、建具屋さんなどなど多くの職人さん達が入り乱れています。屋上デッキの工事が終わったので屋上へ出てみると、目の前にはぐるりと相模湾がひらけていました。南には三浦半島、西側には富士山。下階の一方向に海を臨む空間とは異なり、屋上の開放感はまた格別です。天気の良い日にここでお酒飲んだら気持ち良いこと間違いありません。

来週には外部足場が取り外しとなる予定ですので、外部周りに手直しがないか入念にチェックして廻ります。足場を外した後で気がついても、後から直すのは至難の業ですので。外観が現れるのが楽しみです。

江ノ島小屋工事 江ノ島小屋工事 江ノ島小屋工事 江ノ島小屋工事

江ノ島小屋 大型ガラス「気合い」の取り付け作業

江ノ島小屋の河川に面した側は、景観を臨むために全てガラス面となります。柱の他は全てガラス面で構成されます。今日は、そのガラスを留め付ける工事が行なわれています。こちらの複層ガラス、高さが2.6mもあるので、かなりの重量になります(計算では100キロくらいになるそうです)。狭い現場内ですので当然、搬入にクレーンなどは使えません。では、どうやって搬入するのでしょうか?答えは単純、人海戦術です。別名「気合い」とも呼びます。多くの職人さん達が「せーのっ」と声を掛けながら手で運んでいきます。運んでいるのは、ガラスですのでちょっと角をぶつけただけでも、破損してしまいます。足下の悪い現場の中、慎重に慎重に一枚づつ取付け作業を行なっていきます。丸一日掛けて全てのガラスの取り付けが完了しました。職人の皆さん、お疲れさまでした。ありがとうございます。

大型ガラス取付け作業 大型ガラス取付け作業 大型ガラス取付け作業

江ノ島小屋 塩害に強い外壁材は?

江ノ島小屋の外壁工事が始まりました。海岸の目の前という立地から、外壁材には塩害に対する耐候性能が求められました。さんざん考えた末に外壁に採用したのは、昔ながらの板張りでした。一見、自然素材は傷みが激しいのではないかと思われるかもしれませんが、そんな事はありません。自然の木は時とともに風合いを増し、潮に磨かれ、落ち着いた表情へと変化していきます。新建材を使った場合、新築で建った時をピークに、次第に汚れが目立ち、朽ちていってしまいます。特にこのような直接海に面しているようなハード環境では、ステンレスでさえ、時とともに風化し錆が浮いてきてしまう程ですので。

また、木という素材を選んだ理由は、耐候性能だけではありませんでした。この建物を建てるにあたって、周囲のパステルカラーに変わりつつある街並に対して、昔ながらの懐かしい湘南の風景を守っていきたいという思いもありました。昔そこに建っていた船小屋を思い出すような懐かしい風合い。その風合いを出すために、板の仕上がりも鉋を掛けたプレーンな表情ではなく、少しラフな仕上りの材を選んでいます。つるっとした表情ではなく、ざらっとしたつや消しのような表情に。写真では素地のままになっていますが、耐候性を増すため、この後、塗装を掛けていく予定です。

塩害対策外壁材 塩害対策外壁材

江ノ島小屋 内装工事進行中

江ノ島小屋、建て方から2週間が経ちました。現場では内装工事がスタートしていました。厨房器機の配置やメーカーや仕様の決定、カウンターの高さやレジの向きなど、実際に現場の中を廻りながら最終的決定をしていきます。納品までに時間のかかるものから順次決定していく必要がありますので、設計者は現場進行に遅れないよう、事前に先回りして物事を決定していかなければなりません。

住宅などの建築設計監理と比較すると、店舗の設計監理というものは、スピード感が異なります。工事が進行していくのと同時にクライアントと打合せを進め、その都度決定していくような。設計と現場が同時に並走するような感じとでもいいますか。住宅の倍くらいのスピードで進んでいるような感覚です。未決定事項は保留することなく、その場で即判断。まるでライブで現場が進んでいくようです。事件は事務所内で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!っていう言葉が頭に思い浮かびます。

江ノ島小屋内装工事 江ノ島小屋内装工事 江ノ島小屋内装工事

江ノ島小屋 建て方完了

建て方が無事完了しました。特殊形状の金物はその後、写真のように納まりました。基本的には側面のボルトしか見えない仕様になります。金物が隠されている分、すっきりとした印象に見えます。設計も現場もかなり苦労して納めた部分ですが、出来上がってみるとさらりと何事も無かったように納まっています。きっと見る人が見れば、この苦労が分かるはずと信じつつ。

仕口金物納まり 仕口金物納まり 仕口金物納まり

江ノ島小屋 柱梁の仕口納まり

江ノ島小屋、建て方工事が始まりました。今回、柱梁を通常とは異なる組み方をしているため、上手く作業が進むか心配していましたが、思った以上にスムーズに作業が進んでいます。先日ブログに書いた特殊形状の仕口金物も難なく納まり、ほっと胸を撫で下ろしています。

建て方が終わってしまえば、仕口金物は隠れて見えなくなってしまいますので、記録として写真を撮っておきました。柱の間に挟まっているT字形の黒いものが金物です。こちらを柱の両側面からボルトで締め込んで固定しています。指示する方も大変ですが、それ以上に組み上げていく方はもっと大変でしょう。こうして建ち上げることが出来るのは、大工さんのたちの力あってのモノです。

柱梁仕口 柱梁仕口 柱梁仕口

江ノ島小屋 特殊形状金物の登場です

建て方工事を目前に控えた、江ノ島小屋。土台の設置工事が行なわれています。で、こちらの写真の金物、なんだか分かりますか?普通の木造の現場では、目にすることは無いかと思います。

こちらの金物、上の写真は柱の下部に取付けるのに、下の写真は柱と梁を留め付けるのに使います。通常の柱梁留め付けであれば、こんな特殊な金物は必要ないのですが、今回の建物、柱梁が表しとなり、金物をなるべく露出したくないということから、金物までデザインして製作を行ないました。シンプルな建物だからこそ、このような細かな部分にまでこだわらなければ、美しい空間とはなりません。ここまで手間を掛けて作って、金物が見えなくなってしまうというのも設計者としては悲しいのですが。

製作仕口金物 製作仕口金物

江ノ島小屋 1階床配筋工事

江ノ島小屋、現在1階の床配筋工事の真っ最中です。基礎を見れば分かるかと思いますが、規模としては住宅くらいの大きさです。1階は飲食店となるため、配管本数は住宅と比べてかなり多め。後で入れ忘れた!なんてことの無いよう、入念に打合せと確認を行っていきます。

店舗床配筋 店舗床配筋

「江ノ島小屋」構造形式スタディ その2

柱梁の架構形式の検討を進めています。前回、柱1本に梁2本を抱き合わせる案の検討を進めていましたが、今回は単純に梁を同じ間隔で並べる案です。梁のリズムが一定になり、前回に比べて軽快な雰囲気が出たように思います。最終的に今回は、こちらの方向で決定していこうと思います。ただし、この形式を採用する場合、柱梁を金物でどうやって緊結するかが問題になってきます。方向は決まったと云いながら、まだまだ検討事項は少なくはありませんので、ひとつづつ慎重に決めていきたいと思います。

構造形式スタディ 構造形式スタディ 構造形式スタディ

「江ノ島小屋」構造形式スタディ その1

江ノ島小屋計画、実施設計を進めています。平面構成は、河川の側を向いたシンプルな箱形という方向に決まっているのですが、かといってそのまま単純に作ってしまえば面白みのない空間となってしまいます。そこで今回の計画では、柱梁などの架構形式をそのまま見せて空間に変化をつけようと考えています。その空間を構成している梁や柱を露出することで、力強い直截的な空間が生まれてくるのではないかと、考えている訳です。

専門的な話になるのですが、骨組みを表して木造で作る場合、柱・梁の組み方の納まりがとても重要になってきます。単純に組めば、どちらか一方の部材に欠き込みを作ることになり、かつ、その組み合せ部分には金物が見えてきてしまいます。折角きれいに架構を組んだとしても、無骨な金物がそこかしこに見えてしまえば、いくら架構が美しくとも興ざめしてしまいます。

そこで考えたのは、柱を両側から梁でサンドイッチしてしまうという方法です。柱1本に対して梁が2本掛かるという構成。こうすれば欠損が減り、金物も上手く隠せるのではないかと。実際にどのような雰囲気になるのか、スタディ模型を作って検証してみます。個人的な印象では、2本毎に梁を設けると、少し上部に圧迫感があるというか、重くなるように感じました。更に構造形式の検討を進めていきます。

構造形式スタディ001 構造形式スタディ 構造形式スタディ

「江ノ島小屋」敷地確認

江ノ島小屋計画。敷地内にあった網小屋が解体されたとの連絡を受け、再度、敷地確認へ。建物が解体され印象に残ったのは、敷地隣に残る松林。昔は海岸線一帯に広がっていた松林ですが、今残っているのはこの一角だけ。以前はここも、白い海岸と緑の松林の向こうに富士山が見える美しい場所だったのでしょう。こういった昔からの風景に馴染む建物にしていきたいと改めて思いました。

江ノ島小屋計画地 江ノ島小屋計画地