都心に多く残る巾が狭く、奥行きの長い「うなぎの寝床」敷地。
そのような敷地に狭くとも快適な空間を持つ住宅を建てられないか、と
考えた狭小住宅2棟。
左手の模型が、建物巾が1間半=3m弱の単世帯住宅。
右手の模型が、建物巾が2間=4m弱mの2世帯住宅。
2つの模型を並べると、皆さんもこのような風景を
街の至る所でよく見ているなと改めて気がつくはず。
狭小住宅の利点をあえて上げれば、
坪単価が数百万する都心の敷地でも、購入する敷地面積が少なくすむため
比較的低予算で所有できること。
また都心に住むことで、気軽に街へ出かけることができ、
街の様々なメリットを受けやすいこと。
仕事場から一旦家に戻り、また街へ食事や映画に出かけるなんてことも可能。
また、逆に不利な点を上げるとすれば、
建物が敷地一杯に立ち並んでいることで
採光・通風を得にくく、室内空間が暗くなってしまうこと。
もう一つは、建物の狭さが息苦しい空間を生んでしまう恐れがあること。
よって、この二つのデメリットを解消することが、
狭小住宅を考える上で一番重要な課題であると考えました。
あまり極端なデザインに凝りすぎず、
ただただ心地よい室内空間が実現できなかと考えた狭小住宅プロジェクト。
狭さや暗さを感じさせないために様々な工夫を至る所に盛り込んでいます。
実際に模型の中を覗いてみませんか。
そこには、とても素敵な空間が広がっています。
興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。
カテゴリー: 2013 狭小住宅プロジェクト
2世帯狭小住宅 模型完成
狭小2世帯住宅の模型が完成しました。
出来上がった模型の中を覗いてみると、
建物が立ち上がった後、この空間の中でどんな生活しようかと、
様々なイメージが湧いてきます。
ここで本を読もうとか、ここは昼寝するには良さそうだなとか。
効率よく階を重ねただけの狭小住宅では、空間が均質になってしまいがち。
建物の中央に光庭(ライトコート)を配置することで
階同士、いろんなところで視線が繋がり、
互いの気配を感じながら一緒に生活しているという、
家族としての一体感が感じられるのではないでしょうか。
光庭(ライトコート)で繋がる狭小2世帯住宅。
こちらの模型、1/26〜1/27に行われる建築展に出展いたします。
ぜひ、皆さんも実際に模型を覗いてみて、イメージを膨らませてみてください。
「SEA’Sまちかど建築家展 in 自由が丘」HP
2世帯狭小住宅 模型家具作成中
2世帯狭小住宅模型を作製中。
木造3階建てとなると模型もかなりの大きさになります。
ただガランとした空間では皆さん、この場での生活がどんな感じになるのか、
なかなかイメージがし辛いかと思います。
そこで、キッチンやテーブルなど、細かな小物を配置していきます。
考える余地を残した構成だけのホワイト模型も可能性が広がり良いのですが、
今回は1/30までスケールを上げた模型ですので、リアリティを追求していきます。
実際の建物(空間)も同様、何もなかった模型空間にテーブルや椅子が置かれると
その空間が急に生命力を得たように動きだします。
何か物が置かれた瞬間に空間が死んでしまうような、ひ弱な空間でなく、
どんな物が置かれてもイメージが崩れない、強さと包容力のある空間を
作っていきたいと考えています。
2世帯狭小住宅 模型作成
プランスタディで大まかな方向性を決定した後は、
模型を作りながら、考えを進める。
私の場合、空間構成の検討を進めていく際、
平面図を書きながら検討をするよりは、
模型を作りながら検討をしていくことが性に合っているのか、とても多い。
空間というものは3次元であり、2次元の図面では
すべてを捉えきれないということが、大きく影響しているのかもしれない。
また、空間のスケールや仕上げの素材感などによっても、
空間の質は大きく変わってしまう。
そのような微細な感覚を大事に、空間というものを作っていきたいと考えている。
という訳で、今回も模型を作りながら考える。
しかも今回、狭小住宅ということもあり、スケールがかなりシビア。
詳細まで作り込みつつ、検討を進めていく。
2世帯狭小住宅スタディ
狭小住宅スタディ
狭小敷地に住宅を建てるプロジェクトが始まりました。
まずは、間口4m×奥行き12mのいわゆる
うなぎの寝床と呼ばれる敷地でプランを考え中。
道路面以外の3方向からの採光が期待できないため、
トップライトからの光を階下へと落とす方法を検討中。
床面積を確保するために、どうしても各階平面形状は敷地いっぱいになり、
単純で均質な空間となってしまいます。
そこで、断面構成に変化を与えることで、
空間に楽しさと豊かさを盛り込めないかとスタディを重ねています。
また、建物自体が小さな空間のため、
部屋毎に閉じてしまっては、息の詰まる空間になってしまいます。
ワンルームでありながら、かつ、場所ごとにある程度の距離感を実現できないか。
暮らしの気配を感じ、視線が繋がりつつも、距離感を感じる空間とは?
スタディは続く。