カテゴリー: 建築設計

「中野のコートハウス」柱頭金物の製作図

「中野のコートハウス」の柱頂部では、5本の梁が取り合ってきます。それもさまざまな角度から。木の加工で組めれば良いのですが、さすがに5本の梁ともなると、取り合いは複雑。しかも欠損が大きいと柱の強度も心配です。そこで今回、柱の頂部には、鉄骨のジョイント金物を取付けることにしました。

5本の梁は平面上、さまざまな角度から取り合ってくる上に、更に勾配が全て異なっています。金物の製作図は、かなり複雑。図面上での寸法と角度は合っているけれど、2次元の図面からは、出来上がりをイメージするのが困難。果たして上手く納まるだろうか。後は現場で出たとこ勝負です。

金物製作図 金物製作図

「中野のコートハウス」プレカット図チェック

「中野のコートハウス」現場では基礎工事が着々と進んでいますが、設計サイドは、次の工程へ向けて、プレカット図のチェックを行なっています。プレカット図というのは、柱梁の軸組み加工図のことです。プレ・カットとは、事前に工場で加工するという意味。現代の建築では、大工さんが現場で柱梁を加工することはなく、事前に工場で加工された材が現場へと搬入され、それを現場で組み立てるという流れで行なわれています。

設計図面には、既に柱梁の組み方が示されているのですが、それを実際に工場で加工するため、加工工場ではプレカット図というものを作図します。機械での加工を想定して作図されるため、設計図面通りにいかない部分も出てきます。再度、構造耐力や納まりなどを考慮しながら、プレカット図に赤ペンチェックを入れていきます。後で間違いに気がついても既に手遅れ。間違いないように何度も何度も見直していきます。

プレカット図 プレカット図

「柳橋の家」現地調査

「柳橋の家」プロジェクトがスタートします。案をスタディするために、先ずは敷地と周辺状況の確認へいってきました。計画地は台東区柳橋。JRの駅からほど近い、ビルやマンションが密集する都市部に位置します。

計画地には現在、敷地いっぱいに肩を寄せるように2階建ての古い木造家屋が建っていました。3方向とも、敷地ぎりぎりまで迫る隣家に囲われています。右手には、事務所ビル。裏手には、背の高いマンション。唯一開けた前面道路の向かい側にも、事務所ビルが建ち並び、どの方向からも人の視線が気になりそうです。

この敷地でどうすれば、プライバシーを保ちつつ、明るく心地よい住環境を成立させることができるのか。この敷地環境をみる限り、そう簡単ではなさそうです。まずは、この厳しい敷地環境を踏まえつつ、案をスタディしていきたいと思います。

柳橋現地調査
柳橋現地調査
柳橋現地調査

「中野のコートハウス」プレゼン模型作製

「中野のコートハウス」施主さんとの打合せも順調に進み、実施図面もだいぶ詳細まで詰まってきました。最終的な平面を確認するため、再度模型を作成しました。今回の模型は実施図面に基づいてできるだけ忠実に作っています。外壁の色なども実際と同じ色を貼り付けています。

模型でみると敷地いっぱいに建物が建っているのがよくわかります。屋根形状は中央の中庭に出来る限り光を取り込むため、漏斗状に中心に向かって傾斜しています。

外部から見ると窓の少ない閉鎖的な印象ですが、中庭側にはいくつもの大きな窓を配置しているため、内部空間は思った以上に開放的で明るく空間になってくるはずです。また、各部屋の窓から中庭を介して別の部屋が見えることで、建物のどこにいてもお互いの気配を感じながら暮らすことができるよう意図しました。

模型写真 模型写真 模型写真 模型写真

「中野のコートハウス」スタディ模型作製

敷地にはそれぞれ、建蔽率や容積率、斜線制限や採光条件などの法律上の制約が掛けられています。設計を始める際には、さまざまな法的な条件を整理し、まずその敷地に建てることのできるボリュームから検討を進めていきます。ボリュームの目安を掴んだ上で、施主さんの要望を平面と断面に落とし込んでいきます。

部屋の広さはもちろんのこと、部屋同士の繋がりや通風や明るさなど、色々な角度から検証を重ねていきます。また図面上での検討と同時にスタディ(検討)模型を作り、中を覗いて確認し、再び平面修正を繰り返していきます。

2方向を隣家に囲まれ、更に2方向を道路に面した敷地。隣家に面した方向からは採光が望めませんし、道路に面した方向にはプライバシーの観点から大きく窓を設けることができません。試行錯誤を重ねてたどり着いたのは、コートハウスという形式。敷地境界いっぱいに建物を建て、真ん中に穴をあけて中庭を配置し、その中庭から光を取り入れるという案。密集した市街地に建てる場合には有効な方法だと思います。

スタディ模型 スタディ模型 スタディ模型

江ノ島小屋からみる江ノ島花火

江ノ島小屋のオープニングパーティーが始まりました。相模湾を眺めながら美味しい料理とお酒を楽しんでいると、次第に辺りは暗くなってきました。屋上に上がると目の前にどーーーんと大きな音を上げて花火が上がっています。屋上から見ていると、花火がすぐ近くに見え、迫力満点です。

一人店を出て、花火をバックに建物の夜景を撮影。大きく跳ね出した庇と、それを支える連続梁。店内の照明に照らされ、とても美しく輝いています。昼にみた印象とはまた違った印象。梁のスケールからくるのか、力強さと繊細さを同時に持った建物になっていると感じました。建物の裏手に上がる花火に合わせてシャッターをパシャリ。

江ノ島小屋花火 江ノ島小屋花火 江ノ島小屋花火

江ノ島小屋 オープニング準備

江ノ島花火大会が行なわれる本日、江ノ島小屋オープニングパーティーが行なわれます。厨房内ではスタッフの皆さんがあっちへいったりこっちへいったり、料理の仕込みに余念がありません。テーブルや椅子も店内に並び、いよいよお店がオープンするんだなという実感が湧いてきます。

1階の天井は、梁が表しとなっています。一定の間隔で規則的に並んだ力強い梁材。床は墨モルタル仕上げ。江ノ島小屋という名前の通り、船小屋のように、少し無骨な雰囲気の空間になりました。天井からは以前この場所に建っていた小屋の梁材を吊るし、照明を設えました。

江ノ島小屋店内 江ノ島小屋店内 江ノ島小屋屋上

「江ノ島小屋」構造形式スタディ その2

柱梁の架構形式の検討を進めています。前回、柱1本に梁2本を抱き合わせる案の検討を進めていましたが、今回は単純に梁を同じ間隔で並べる案です。梁のリズムが一定になり、前回に比べて軽快な雰囲気が出たように思います。最終的に今回は、こちらの方向で決定していこうと思います。ただし、この形式を採用する場合、柱梁を金物でどうやって緊結するかが問題になってきます。方向は決まったと云いながら、まだまだ検討事項は少なくはありませんので、ひとつづつ慎重に決めていきたいと思います。

構造形式スタディ 構造形式スタディ 構造形式スタディ

「江ノ島小屋」構造形式スタディ その1

江ノ島小屋計画、実施設計を進めています。平面構成は、河川の側を向いたシンプルな箱形という方向に決まっているのですが、かといってそのまま単純に作ってしまえば面白みのない空間となってしまいます。そこで今回の計画では、柱梁などの架構形式をそのまま見せて空間に変化をつけようと考えています。その空間を構成している梁や柱を露出することで、力強い直截的な空間が生まれてくるのではないかと、考えている訳です。

専門的な話になるのですが、骨組みを表して木造で作る場合、柱・梁の組み方の納まりがとても重要になってきます。単純に組めば、どちらか一方の部材に欠き込みを作ることになり、かつ、その組み合せ部分には金物が見えてきてしまいます。折角きれいに架構を組んだとしても、無骨な金物がそこかしこに見えてしまえば、いくら架構が美しくとも興ざめしてしまいます。

そこで考えたのは、柱を両側から梁でサンドイッチしてしまうという方法です。柱1本に対して梁が2本掛かるという構成。こうすれば欠損が減り、金物も上手く隠せるのではないかと。実際にどのような雰囲気になるのか、スタディ模型を作って検証してみます。個人的な印象では、2本毎に梁を設けると、少し上部に圧迫感があるというか、重くなるように感じました。更に構造形式の検討を進めていきます。

構造形式スタディ001 構造形式スタディ 構造形式スタディ

「江ノ島小屋」敷地確認

江ノ島小屋計画。敷地内にあった網小屋が解体されたとの連絡を受け、再度、敷地確認へ。建物が解体され印象に残ったのは、敷地隣に残る松林。昔は海岸線一帯に広がっていた松林ですが、今残っているのはこの一角だけ。以前はここも、白い海岸と緑の松林の向こうに富士山が見える美しい場所だったのでしょう。こういった昔からの風景に馴染む建物にしていきたいと改めて思いました。

江ノ島小屋計画地 江ノ島小屋計画地

「江ノ島小屋」プレゼンテーション案

江ノ島小屋計画。色々と頭を悩ませましたが、この素晴らしいロケーションを考えれば、設計者として余り手を加えす過ぎず、敷地条件をそのままストレートに平面に落とし込んでいく方がよいと、判断しました。

最も景観の良い河川へ向け、出来る限りガラス面で開くというシンプルな構成を取りました。1階窓の外にはデッキテラスを設け、河川側からも自由に建物内へと入れるよう計画しました。また屋上からは富士山へ落ちる夕陽が見えるため、ルーフデッキを設け、上がれるようにしました。外壁には、塩害に対する耐候性の高い、板貼りを採用する予定です。木の張られた外観はきっと昔懐かしい湘南の風景を思い出させてくれるでしょう。

模型では2棟並んで建っていますが、計画自体は1棟だけです。2棟並んで建っていることで、デッキが横に繋がり、相乗効果でより活発にお客さんに利用されるのではないかと考え、お隣の敷地も同時に計画提案をしています。

江ノ島小屋模型 江ノ島小屋模型 江ノ島小屋模型 江ノ島小屋模型

「江ノ島小屋」計画地の現況確認

片瀬海岸近くの計画地へ現地確認にいってきました。計画地は境川河口に面していて、目の前には江ノ島灯台と湘南の海岸線を臨む、絶好のロケーション。現在、この場所に店舗を計画中です。

敷地の隣には防砂林として植えられた松林が残り、昔懐かしい湘南の風景がありました。しかし、海岸通り沿いへと目を移してみれば、パステルカラーの建物が立ち並び、無国籍な風景が広がっています。今後、このエリアは新たに漁港が整備され、この海沿いの風景も更に変わっていくことが予想されます。そんな場所にあって、どんな建物であるべきなのか、しっかり考えていきたいと思います。

江ノ島計画地 江ノ島計画地