カテゴリー: 建築を巡る

村野藤吾設計 グランドプリンスホテル京都を訪れて

京都国際会館の横に建つ、グランドプリンスホテル京都へ。こちらは村野藤吾設計。1986年竣工。村野、最晩年の作。平面、立面とも全体的に曲面を多様し、くねくねと艶かしい雰囲気。外観の仕上げは抑えめで上品だが、中に入るとゴージャスなインテリア。男性的な京都国際会館とは対比的にこちらはとても女性的な建築。

グランドプリンスホテル京都 グランドプリンスホテル京都 グランドプリンスホテル京都

大谷幸夫設計 国立京都国際会館を訪れて

バスを乗り継ぎ、京都国際会館へ。1966年竣工。設計は大谷幸夫。
1924年生まれということは、竣工当時の大谷さんの年齢は42歳。その年齢にして、ここまでパワーのあるモノを作ったことに驚きを覚える。あの大谷さんの細い身体、繊細そうな顔立ちから、この様な造形が出てくるとは想像もつかない。V字型の斜めになった柱、特異なカタチの庇や手すり。まるで地球外から下りてきた宇宙船のよう。もう日本的とか何々風とか、そんな一言でまとめられるようなデザインではない。
外観のごつごつとした複雑な表情以上に、内部空間の構成はさらに複雑さを増している。外部に現れている斜め柱は内部にも再び現れ、建物全体を支えている。斜め柱は床スラブを何枚も串刺しにし、何層ものレベルの異なる階を作り出している。当時、大谷さんのもとでこの現場を設計監理していた三宅伸秀氏によれば、斜めの取り合いが複雑で、断面詳細図を何枚も何枚も書き直し、現場が進んでいる間は連日夜通し図面との格闘が続いていた、という。そんな設計の根気強さが、この力強い空間に現れているのだろうか。
ロビーでソファに腰をかけていると、ここが京都であるってことを忘れてしまいそうになる。まるで空想の世界。このまま宇宙へと飛び立っていってしまいそうな感覚に襲われる。

京都国際会館 京都国際会館 京都国際会館 京都国際会館

三十三間堂を訪れて

朝一番、ホテルをチェックアウトし空いている時間にと、観光をスタート。まずは、三十三間堂へと向かう。朝9時にも関わらず、すでに修学旅行の学生ですごい数の人、人、人。しかし、ひとたび本堂の中へと入れば、外の喧噪とは一転、静寂の空気に包まれる。千体の千手観音が、所狭しとびっしりと並ぶ堂内。圧巻です。あまりの物量に圧倒されます。圧倒的な信仰の力。障子を通して差し込む柔らかい光が床に跳ね返り、仏像を下方からぼんやりと照らしています。仏像の金箔はほの暗さの中でこそ、生き生きと黄金の輝きを増します。外へ出て、ほっと一息。屋根瓦のむくり、柱梁の連続、端正なプロポーション。

三十三間堂 三十三間堂 三十三間堂

山田守設計 京都タワーを訪れて

練習終了後、西宮にてチームメンバーと解散。一人電車に乗り、京都へ向かう。折角関西に来たのだからと、明日は一日掛けて京都を観光予定。本日の宿は、京都タワーホテル。通称、キノコタワー。1964年竣工。山田守設計。当時、京都の景観論争を引き起こしたという。このカタチを見れば、それは当然だと誰もが感じるはず。高さ131m、当時の京都市民の人口131万人に合わせた!、と。なんじゃそれはっ、と、ツッコミたくなってしまう。

京都タワー001
京都タワーホテル

ダレス空港

再び、ダレス空港へ。この遠征もいよいよ終盤。
今回ワシントンで見た中で印象に残った建物は、やはりダレス空港だ。
このヌメっとしたサーリネンの造形は秀逸。
1962年竣工。60年代フューチャーデザイン。

ドナルド・レーガン空港

朝一番で、空港待ち合わせ。
ホテルをチェックアウトし、タクシーでレーガン空港へと向かう。
こちらの空港は、シーザー・ペリ設計。
内部アトリウムは、教会の様な雰囲気。
ガラスと鉄の教会空間。しかし、鉄のトラスの作りが無骨すぎて、やや雑な印象。
スレンダーで華奢な構成を用いている割には、柱頭部の取合いが複雑で、
がちゃがちゃとした印象を受ける。
前日にダレス空港を見ているからか、印象はあまり良くない。
コレハ、個人的な好き嫌いか。。。

エーロ・サーリネン設計「ダレス国際空港」を訪れて

ダレス国際空港に到着。成田から12時間の空の旅。到着時刻は時差のため28日の11時。12時間が消えています。タイムスリップしたような感覚。

ダレス空港は、言わずと知れた建築家エーロ・サーリネンによる設計。曲面を描く屋根が特徴的。大屋根に覆われた迫力ある内部空間。屋根や柱やサッシなどには、くねくねとした有機的なデザインと直線的なデザインを対比的に使い、同居させています。くねくねと真っすぐ、両者が互いに引き立て合い、絶妙な調和が生まれていました。

ダレス国際空港
住所:1 Saarinen Cir,Dulles, VA 20166,アメリカ合衆国

ダレス空港 ダレス空港 ダレス空港

和島小学校見学

アーキシップ帆の佐藤さんからのお誘いで、竣工直後の和島小学校を見学してきました。設計は後藤哲男設計室とアーキシップ帆との共同設計。
ゆとりのある敷地いっぱいには、平屋建ての木造校舎が中庭をぐるりと囲むカタチで立ち並んでいました。教室から直接反対の食堂に中庭を通り抜けて行ったり、教室から他の教室を見通したりと、様々な使い方の可能性が感じられ、とても面白い配置構成だと感じました。
また、近頃の小学校は、私が通っていた頃とはカリキュラムが全く違っていて、まるで大学の様なフレキシブルな教室配置が採用されていました。
屋根は木造の集成材の木組みで構成されています。金物やボルトがやや目立っている感がありますが、木造で成立させる以上、仕方ないのでしょう。
個人的には、空間スケールの割に部材寸法が多くすぎる感じる箇所や、金物類が大振りに感じる部分があり、もう少しスケールバランスがあるとよいのかなと感じました。
全体的にはとても気持ち良い建物で、自分も小学生の頃にこんな学校通えたら良かったなあと思いました。

和島小学校 和島小学校 和島小学校