「蓮野の平屋」の南側には、大きな開口が設けてあります。開口部に設けられた大きな木製引き戸を開け放てば、デッキテラスとシームレスに視線が繋がり、窓外の青々とした竹林が目の前に広がります。
開口部に設けられた障子戸を閉めれば、障子を通した柔らかな明かりが室内を満たし、先ほどまでの開放的な空間が一転、しっとりとした雰囲気の空間が現れます。障子には、風に揺れる樹々が陰を落とし、風でさらさらと揺れています。障子を閉めていた方が、障子を開けているよりも、日差しが強弱を繰り返し、影が揺れるなどの外部の環境変化を感じる事ができます。
写真のように、障子の開け閉めだけで、がらりと空間の印象は変化します。窓を開けた開放的な空間も良いのですが、この障子を閉めた時のしっとりとした籠り感のある空間もまた違った味わいがあります。障子を開け閉めすることで、その時の季節に、その日の天候に、自分の気分に応じて、空間の雰囲気を調整することができます。