「ベーシックハウス」いよいよ現場での作業が始まりました。設計者は、基本的に設計図面を描くだけで、現場が始まれば後は黙って待つだけでよい、なんて事には当然なりません。現場の進行に先立って、様々な書類や施工図をチェックしていかなければならないのです。
基礎施工図、柱梁プレカット図、コンクリート調合計画書、金物仕様書など。現場から上がってくる全ての書類に目を通し、設計仕様と異なっている箇所は無いか、仕上がり納まりは問題ないか、など多岐にわたって検討をしていきます。基礎工事を進めている時点で、仕上がりや納まり寸法を検討するというのは、少し早いのでは?と思われるかもしれません。
が、最近の木造では、現場で柱梁の加工を行うことは、ほぼ無く、プレカット材(pre-cut)と呼ばれる工場で事前に加工を行った材料が現場搬入されるのが主流となっています。そういった状況であるため、工場でプレカット加工を行う時点では、納まりなどを詳細に検討しておかないと、現場に入ってからキレイに納まらない、などといったことが起こってしまうのです。今回のように構造体を表しにする場合や、施工上の余裕を持った寸法が無い場合などは、この時点での詳細なチェックは特に重要な作業となります。