更新日: 空間デザイン・素材

「亀田東町のコートハウス」引き算のデザイン

「亀田東町のコートハウス」も、いよいよ完成間近です。オープンハウスで、ある設計者から指摘されたのですが、私の設計した建物はどうやらディテールの繊細さにポイントがあるようです。確かに図面を書き進める際には、ごちゃごちゃとした線や要素を無くしたいと考えながら、設計をしています。では、なぜそう考えるのか?あらためて、自分に問いかけてみたいと思います。

壁と床、扉と手掛け、枠と壁など、建築を構成している要素は、様々な部分で取り合いが生まれています。その取り合いの部分には大抵、巾木や枠、見切り材などの仲介する部材が取付けられます。しかもその仲介部材は、他の主要な構成要素よりも目立ってしまいがちです。例えば、壁に取付けられた巾木は、その壁や床以上に目立ってしまったり。

私はその仲介している部材が、不純であると考えているのかもしれません。できればその存在がないのが理想だと。ただ、施工上の必要性からどうしても無くすことができない。そんな部材は、極力、存在感を消してつくるように意識しているのかもしれません。すっきりとできだけ目立たないように。目立つところを作り出すのではなく、消していくことに力を入れるデザイン。そんな引き算のデザインの手法もありだと思います。

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この記事の著者

金子勉
建築家 / 代表

金子 勉 Tsutomu Kaneko

美しい意匠設計に加え、高度な構造・設備設計までトータルで手掛ける建築家。無垢材などの自然素材を活かし、使い込むほどに味わいの増す空間と豊かさを実感できる暮らしを提案。新潟の風土に寄り添い、土地選びから建物診断、コンサルティングまで施主に伴走する家づくりを行う。