昨日より日本を離れ、イタリアに来ています。ローマから電車に乗って、北へ500km(移動時間約3時間)、ヴェローナの街に到着しました。都市の中央に位置する円形劇場を取り巻くように、豊富な水をたたえた川が優雅に街の中を流れています。両側にびっしりと建物が立ち並ぶ、狭い石畳の道。建物の隙間から見える縦長の空。突如、道の先の視界が開け、現れる広場。
街を歩いていると、街の構成が明らかに日本とは異なっていることが分かります。以前は城壁で囲まれ、街というエリアが明確にあり、歩き回れる範囲で街がコンパクトに集積されて構成されているヴェローナの街。それに対して日本の街は明確な街の境界があいまいで、途切れることなく、ずるずると広がっており、今では高層化されている建物もあるが、基本的には低層の建物がまばらに建つという基本的な街の性格を持つ。もしかすると日本では、街ではなく、村の延長線上に、できた集まりが街となっているのかもしれない。とすると、日本の街は、本来の意味の街ではなく、大きな村と考えた方が良いのかもしれない。