「立川の3世帯住宅」完成した実施図面を工務店へ渡し、見積もり依頼をしました。図面がかなりの枚数になるので、見積もりには、それなりに時間がかかります。場所毎で使用する建材や構造的な仕様を細かく指定しているので、見積もりを依頼された工務店の方では、ひとつひとつメーカーへ見積もり依頼し、上がってきた見積書をまとめる必要があります。それだけでも相当な労力が掛かってきます。工務店の担当の方には頭が下がります。
図面を渡してから約3週間。見積書が届きました。流石、かなりの枚数の図面を渡しただけあって、見積書もそれなりのページ数になります。記入してある単価や数量に間違いは無いか、金額を落とせる所は無いか、など1ページ1ページ、一項目一項目、設計査定を行なっていきます。
1回目の見積もりで、予定金額内に納まればベストなのですが、なかなかそうはなりません。設計段階でクライアントもどんどん夢が膨らみ、ついついオーバースペックな建物になりがちなもの。見積もり金額が出た時点で、現実的に要望を整理していくことになります。必要なものと、必要でないもの。夢に対して優先順位をつけていくというのも心苦しいのですが。とはいえ、お金も大事。
設計者は、容赦なくクライアントの夢を切り捨てるのではなく、出来るだけコストを抑えつつ、夢を実現する方向を探っていきたいと(まるで自分の家のように)思ってしまうのです。ああでもない、こうでもないと、電卓をはじきながら頭を悩ませている最中です。