「燕の空き部屋セルフリノベーション」榧(かや)の木の香り

「燕の空き部屋セルフリノベーション」コンロの納まる部分は、ちょっと複雑な形に加工を施します。何故かといえば、コンロが60ミリというカウンターの厚みに対応していないため。今回選定したコンロは、メーカーの指定で厚さ45ミリを越えるカウンターには設置をしてはいけないことになっていました。そこでコンロ廻りだけは板の厚みを落としていきます。

ガガーッと木屑が飛び散っていくのに伴って、独特のつーーんとしたスパイシーな香りが漂ってきます。お寺で嗅ぐお香のような、という表現が近いかもしれません。

榧(かや)の木は、白檀(びゃくだん)の代替えとして、仏像を彫る材料として使われていたそうです。仏像に香りがする木を使ったのは、虫除けとしての効果を狙ったからでしょうが、それ以外にも彫り師が仏像を彫る際、この香りでトランス状態に至るという効果もあったではないかと想像しました。木の香りでトランス状態になりながら、仏を彫り出していく。榧の木を加工しながらそんなイメージが頭に浮かびました。

榧の香り 榧の香り 榧の香り