「燕のギャラリーハウス」トーンを抑えたざらっとした表情の天井。写真をよく見ると、うっすらと柔らかな木目が見えています。こちらの天井、何で仕上げられているか分かりますか?
実はこちらの天井、桐合板で仕上げています。桐は表面がざっらと多孔質で、吸湿性に優れています。その性質から、湿気のこもりやすい押し入れの仕上げなどで、よく使われています。今回、その桐合板をリビング・ダイニングの天井仕上材として使ってみました。桐の素地のままでは淡い色目ですが、落ち着いた雰囲気にするため、敢えて墨色に着色しています。
一般的に、収納内に使われる材料で、メインの部屋の仕上げとして使うことはあまりないのですが、実際に使って見ると、桐特有の木目の柔らかさが空間の雰囲気を和らげ、とても上品な仕上がりとなっています。いつもは裏方をしている桐合板も、主役にたってみれば、とても良い仕事をしてくれます。収納内だけに使っておくのは、もったいありません。
また、見た目だけでなく、これだけの面積を桐で仕上げると、その調湿効果は抜群。湿気の多い季節も、乾燥する季節も、室内環境を一定に保ってくれることでしょう。