前回に続いて、サムスン美術館リウムのレポートです。マリオ・ボッタ設計のミュージアム1に続いて、ジャン・ヌーベル設計のミュージアム2へ。2つの棟は地下のエントランスホールで繋がっています。こちらはジャン・ヌーベルらしい大屋根が掛かった直線的な建物。どの建物も個性的でお互いに競い合って建っているよう。マリオ・ボッタの中世的な表情に対して、こちらは現代的。
外壁からランダムに突き出した黒い箱の中が展示スペースとなっています。展示空間の中からは、黒い箱の中に展示された作品と、ガラス窓(場所によっては内側は遮光スクリーンが下ろされていますが)が交互に並び、まるで展示作品と外の景色が等価に扱われているように見えます。こちらはミュージアム1に比べて、明るく開放的な展示空間となっています。ミュージアム1には青磁などの古典的な作品、ミュージアム2にはモダンアートと、展示される作品の性格に合わせ全く異なる展示空間が用意されたのかもしれません。作品の大きさや見る方向も多様なモダンアートにとって、このようなランダムな配置方法は有効に働いているように思えます。
レム・クールハースの設計した児童教育センターは時間の関係で残念ながら中を見ることができませんでした。2つの建物を見るだけで既にお腹いっぱいになってしまったこともありますが。それはまた次の機会に。このような3人の世界的建築家の建物を同時に体験できるのは、他にはないことだと思います。
サムスン美術館ミュージアム2web
住所:ソウル特別市竜山区イテウォンロ55ギル, 60-16
開館時間:10時30分〜18時
休館日:毎週月曜日、1月1日、旧正月連休、秋夕連休(詳しくはwebで確認ください)
入館料:常設展10,000ウォン/企画展8,000ウォン
電話:02-2014-69013