ルイス・I・カーン設計「ファースト・ユニタリアン教会」を訪れて

NY州ロチェスター市街の南東に位置する「ファースト・ユニタリアン教会」を訪れる。ルイス・カーンらしく、外装はレンガ積みの落ち着いた重厚な表情。木製枠に透明ガラスを嵌め込んだ大きな開口部が特徴的だ。表現が良くないかもしれないが、一見、教会らしくない。

聖堂内部へと入る。コンクリート打ち放しとブロック仕上げの荒々しくも、静謐な空間が目の前に現れる。4方を開口部の無い壁に囲まれ、唯一光が差し込むのは、上部4隅の高窓のみ。閉じこもりながらも、上部から外の気配を感じるという不思議な感覚だ。

椅子に座り、暫くその空間に耳を澄ます。目を開け、ふと天井を見上げるとそこには、十字架が。4隅を切り取った、天井にはコンクリート打ち放しのクロスが表現されていた。こんな表現があるのかと、驚く。この教会を訪れた者はみな天井を見上げるのだろう。神に祈りながら。1967年竣工。築45年。

ファースト・ユニタリアン教会 002 003

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この記事の著者

金子勉
建築家 / 代表

金子 勉 Tsutomu Kaneko

美しい意匠設計に加え、高度な構造・設備設計までトータルで手掛ける建築家。無垢材などの自然素材を活かし、使い込むほどに味わいの増す空間と豊かさを実感できる暮らしを提案。新潟の風土に寄り添い、土地選びから建物診断、コンサルティングまで施主に伴走する家づくりを行う。