
障子を閉めると、外は見えなくなります。
それなのに、閉めた方が、
外の変化に気づくような気がします。
太陽が雲に隠れると、障子の面が陰る。
雲が切れると、また明るくなる。
風が吹けば、障子に落ちた木々の影が揺れる。
障子を開けていれば、
見過ごしてしまうような小さな変化かもしれません。
景色が見えない分、
光と影の動きに、意識が集中します。
この部屋を設計するときに考えたのは、
明るさと暗さの差でした。
空間が明るくなりすぎないように、
天井も床も、少し暗めの色の木を選んでいます。
少し暗い部屋から、
明るく浮かび上がる障子の面をみる。
障子は、太陽の光を漉してくれます。
透過した光は、柔らかくなって室内へと届く。
その柔らかな光に照らされた部屋には、
独特の質感があります。
天気の良い日ほど、
障子を閉めたくなります。
