障子を閉める日

障子を閉めたリビング。障子の面に木々の影が映る

障子を閉めると、外は見えなくなります。

それなのに、閉めた方が、
外の変化に気づくような気がします。

太陽が雲に隠れると、障子の面が陰る。
雲が切れると、また明るくなる。
風が吹けば、障子に落ちた木々の影が揺れる。

障子を開けていれば、
見過ごしてしまうような小さな変化かもしれません。

景色が見えない分、
光と影の動きに、意識が集中します。

この部屋を設計するときに考えたのは、
明るさと暗さの差でした。

空間が明るくなりすぎないように、
天井も床も、少し暗めの色の木を選んでいます。

少し暗い部屋から、
明るく浮かび上がる障子の面をみる。

障子は、太陽の光を漉してくれます。
透過した光は、柔らかくなって室内へと届く。

その柔らかな光に照らされた部屋には、
独特の質感があります。

天気の良い日ほど、
障子を閉めたくなります。

障子を開けたリビングと庭

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この記事の著者

金子勉
建築家 / 代表

金子 勉 Tsutomu Kaneko

美しい意匠設計に加え、高度な構造・設備設計までトータルで手掛ける建築家。無垢材などの自然素材を活かし、使い込むほどに味わいの増す空間と豊かさを実感できる暮らしを提案。新潟の風土に寄り添い、土地選びから建物診断、コンサルティングまで施主に伴走する家づくりを行う。