燕あおうづの平屋
大きな三角屋根の平屋
規模と構造
用途 | 専用住宅 |
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住所 | 新潟県燕市 |
敷地面積 | 621.89㎡(188.12坪) |
建築面積 | 122.84㎡(37.15坪) |
延床面積 | 119.24㎡(36.07坪) |
構造 | 木造平屋建て |
竣工 | 2023年3月竣工 |
建築費 | 2750万円(消費税別) |
坪単価 | 76万/坪 |
設計料 | 280万 |
性能
耐震性能:耐震等級3 耐風等級1(許容応力度計算による)
断熱性能:平均熱貫流率Ua値=0.36W/㎡K(断熱等級6/heat20 G1水準)
BELS評価書取得済:ZEH Oriented(エネルギー消費量34%削減)
耐雪積雪量:1.0m
空調方式:床下エアコン空調+床下第1種熱交換換気扇
仕上げ材
天井:登り梁+構造用合板表し
壁:ラワン合板張り
床:スギ無垢フローリング+蜜蝋ワックス塗布
外壁:杉縦板張り 押縁押え+木材保護塗料ウッドロングエコ塗布
大きな三角屋根を持った平屋の住宅です。建物の建つ敷地周辺には、瓦の載った切妻屋根の家屋が建ち並び、新潟の昔ながらの風景が残っていました。そのような周辺環境を壊さないよう、切妻屋根形状の平屋を計画しました。屋根勾配を周辺の建物と合わせ、外壁には、昔から新潟で使われてきた杉板張りを採用することで、周辺環境に出来る限り馴染ませようと考えました。軒の伸びた外観は、軒下に暗い影を作り出し、昔ながらの懐かしい風景を作りだします。
室内は、大きな三角の屋根形状がそのまま、内部空間となっています。屋根を構成する柱・梁材をそのまま室内に表しとすることで、力強いダイナミックな空間が実現しています。柱・梁材を表しにするため、できる限りシンプルな構造形式となるよう計画しています。規則正しく連続する梁材は、リズム感のある軽快な印象を空間に与えます。
南側の窓には、フレームの無い木製建具を採用し、外との連続性(開放性)を重視しました。室内に居ながら、まるで外へ連続するような開放的な室内空間が実現しています。冬の季節が長く、室内に閉じこもりがちな新潟に在って、外部環境に閉じるのではなく、外の環境を積極的に取り込み、外へ開くことは理にかなっています。(大きく変化する季節の移り変わりを感じながら過ごすことができます。)しかし、ただ単に外へと開いたのでは、寒いだけになってしまいますので、開口部にはアルゴン入りの複層ガラスを採用し、床下エアコンや熱交換換気扇を導入するなど、温熱環境にも配慮した高い断熱性能を確保しました。