松庵の家
樹々と共生する家
規模と構造
用途 | 専用住宅 |
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住所 | 東京都杉並区 |
敷地面積 | 212.87㎡(64.39坪) |
建築面積 | 57.46㎡(17.38坪) |
延床面積 | 112.98㎡(34.17坪) |
構造 | 木造2階建て(SE構法) |
竣工 | 2012年3月 |
建築費 | 2600万円(消費税別) |
坪単価 | 76万/坪 |
設計料 | 240万(消費税別) |
仕上げ材
天井:珪藻土ローラー塗り
壁:珪藻土ローラー塗り
床:パイン無垢フローリング+蜜蝋ワックス塗布
外壁:リシン吹付仕上げ
「松庵の家」の平面は複雑な、くねくねとしたV字型をしています。
建物を設計するに先立って現地調査に訪れると、そこには祖父祖母の代から残る背の高い緑の樹々が何本も生えていました。住宅街の中に残る武蔵野の森。建物を計画するに当たって、これらの樹々を切らずに残そうと考えました。
年々都市化が進むこの地域にとって、このような緑は貴重な住環境を実現してくれる大切な要素です。建物のために木を切るのではなく、樹々に敬意を払い建物を避ける、そのように考えた結果、このようなV字型の平面が導き出されました。
設計を進める段階では、既存樹木の位置を一本一本測定し、樹木位置を敷地図にプロットした上で、建物の配置形状を考えました。建物の中を移動していくと、場所ごとに空間は、樹に近づいたり、離れたりと樹々の間を縫うようにくねくねと折れ曲がって奥へと伸びています。高さ、大きさ、方向が異なる至る所に設けられた窓の外には、様々な樹々の表情が見え隠れし、樹々の中に住んでいることを実感します。
春には新緑、夏には青々とした緑、秋には色とりどりの紅葉。樹々の変化で季節の移り変わりを感じながら暮らす家です。