PRICE費用について
建築では工事費とひと口に言っても、それに伴う様々な費用がかかります。
このページでは複雑な費用の全体像についてご説明します。
概算工事費について
計画の初期段階での概算工事費の算出は下記の表に数値を算入することで求めます。建物本体にかかる金額だけでなく、既存建物の解体工事や地盤改良費用、設計監理料などを合わせたものが総工事費となります。
本体工事費について
本体工事費は最終的に、実施図面が完成した後、工事施工者に見積もりをお願いしてから詳細な金額が分かりますが、計画当初においては下記の計算式を使い算出します。坪数、つまり、延べ床面積が大きくなればなるほど、本体工事費が増加します。この算定式は40坪程度の建物の平均データとなりますので、それよりも面積が大幅に少ない、または、多い場合、補正が必要となります。詳しく知りたい方は、別途お問い合わせください。
こちらの坪単価は、今までわたくしの事務所が設計してきた物件の実績から算出したものになります。実際には、各物件とも仕上げや仕様により金額が異なるので、あくまで目安としてお考えください。物件ごとの坪単価は、WORK(実績)内に表示しています。坪単価の中には、照明器具を含む電気設備機器、キッチンカウンターや便器などの衛生設備機器、造付家具工事の費用も含みます。(2021年以降の建材値上がりに伴う坪単価上昇を反映した2024年時点の坪単価を示しています。)
仕様・グレード | 平均坪単価(万円/坪)消費税別 | ||
松 | 竹 | 梅 | |
木造 | 120 | 100 | 80 |
鉄骨造 | 140 | 120 | 100 |
鉄筋コンクリート造 | 160 | 140 | 120 |
店舗内装・リフォーム | 80 | 60 | 40 |
設計料について
新築の場合の設計料は、建物工事金額の8%から12%を目安にお考えください。ただし、設計料の最低限度を200万円とさせていただいております。また、3階建て以上の木造や鉄骨造・RC造の場合、構造解析が必要となりますので、上記設計料の他に、構造設計料が必要となります。構造設計が必要な場合、通常の設計料の2割から3割増となります。(設計料が200万の場合、構造設計料は40~60万です)設計料の設定に幅を持たせているのは、各物件ごとに設計条件やデザインが異なり、設計業務の難易度が変動するためです。
店舗の内装設計や住宅のリフォームの設計料は、5〜8万円/坪としております。リフォーム部分が30坪の住宅であれば、30×5=150万から30×8=240万の設計料となります。設計の難易度に応じて、設計料に幅があります。
特殊建築物や耐震診断など設計料に関しては、各物件ごとに条件が異なるため、条件を確認させて頂いた後、別途お見積もりいたします。設計料に関しては、全体予算との兼ね合いもありますので詳細については、ご相談ください。相談いただければ、条件等を確認いたしまして、設計料の見積もりをいたします。物件ごとの設計料は、WORK(実績)内に表示していますので参考にしてください。
その他の諸経費について
建築の工事には、建物に掛かる予算以外にも、地盤調査費用や地鎮祭費用などさまざまな費用がかかってきます。全体の資金繰りを計画的に行なっていくためは、その他諸経費も含めた総事業予算を押さえておく必要があります。その他諸経費は、建築の総工事費の約1割から2割といわれています。以下に、押さえておかなければならない項目を列挙しますので、参考にしてください。
設計着手前
- 現況測量調査費
- 敷地測量図が無い場合に必要となります。新たに土地を取得し、境界確定ができ、測量図が入手できる場合は必要ありません。測量費用は1㎡当たり300円程度かかりますので、130㎡(40坪)の敷地の場合、約4万円。これに測量図作成費用5万円程度が必要になります。つまり、敷地測量に10万円程度が必要となります。また、敷地境界に境界杭がない場合は、別途、杭の設置確定費用がかかります。こちらは、杭1カ所につき6万円程度です。
- 真北測量調査費
- 建築基準法の定めにより、敷地の真北方向の測量が必要な場合、真北測量が必要となります。測量費用は5万円程度です。
- 地盤調査費用
- 敷地地盤の地耐力を調査するための費用です。木造住宅では、スウェーデン式地盤調査を行うことが一般的です。こちらの費用は、5万から8万円程度です。
設計期間
- 設計業務契約印紙代
- 契約書を結ぶのに必要な印紙代になります。1000円程度になります。
- 建築確認申請料
- 役所または第三者確認審査機関へ支払う建築確認申請の審査手数料となります。延べ床面積200㎡以内の住宅ですと、1万6000円(交通費別途)になります。
- 許可申請費用
- 建築確認申請以外の許可申請手続きが必要となる場合。許可内容によって金額は異なります。
準備期間
- 工事契約印紙代
- 工務店と工事請負契約書を結ぶのに必要な印紙代になります。2万円程度。
- 仮住まい引っ越し費用
- 建て替えなどの場合、工事期間中に住む仮住まいへの引っ越し費用。
- 住宅ローン関係費用
- ローン手数料、保険料等。金融機関により異なります。
工事期間
- 地鎮祭祭典費用
- 着工時に地鎮祭を行なう場合、必要となります。祭典内容により費用は異なります。
- 上棟式祭典費用
- 上棟時に地鎮祭を行なう場合、必要となります。祭典内容により費用は異なります。
- 水道加入金
- 敷地内に水道の引き込みメーターが設置されていない場合、必要となります。建て替えなどで、すでに引き込んである場合は必要ありません。各自治体により金額は異なりますが、おおよそ10万円程度です。
- 仮住まい費用
- 建て替えなどの場合、工事期間中に住む仮住まいの半年分の家賃となります。
- 中間検査費用
- 役所または第三者確認審査機関へ支払う完了検査の審査手数料となります。延べ床面積200㎡以内の木造住宅は、中間検査は行なわれません。
工事完了時
- 建築完了検査料
- 役所または第三者確認審査機関へ支払う完了検査の審査手数料となります。延べ床面積200㎡以内の住宅ですと、1万4000円(交通費別途)になります。
- 各種登記関係費用
- 司法書士へ支払う建物の表示登記、所有権保存登記、抵当権設定登記などの登録手数料。合わせて20万から30万円。
- 各種保険
- 火災保険、地震保険などの保険料。
住みはじめ
- 引っ越し費用
- 仮住まいから新居への引っ越し費用。
- 建物備品費
- カーテンやブラインドなどの購入費用
- 家具家電費用
- テーブルや椅子等の家具、冷蔵庫や洗濯機などの家電の購入費用。
- 税金等
- 固定資産税、都市計画税など