カテゴリー: 2020 ユニベールハウス

「ユニベールハウス」断熱性能と建設コストの適正値はいくつなのか?

「ユニベールハウス」工事がスタートした頃はまだ残暑が続いていて、暑い暑いと言いながら作業していたように思うのですが、気がつけば既に肌寒い季節となってきました。夏になれば暑さが、冬が近づけば寒さがついつい気になってしまうのが人情ですが、今回は断熱性能についての話です。

現在、現場では断熱工事が進行中です。断熱性能と気密性能が高い断熱材は現在、色々なメーカーからさまざまな種類の製品が出ていますが、一般的に流通している製品で手に入りやすいこと、また大工さんが慣れている工法で施工効率が高いこと、などから断熱性能の割に比較的安く導入できる点を考慮し、今回の建物には、高性能グラウウール断熱材を採用しました。

サッシは、樹脂複合サッシ+複層ガラスの組み合わせて、建物の断熱性能は(正確には外皮性能ですが)、平均熱貫流率(UA)値=0.64W/㎡Kとなっています。ZEH(ゼッチ=ゼロエネルギー住宅)の断熱性能基準が新潟市では、UA値=0.6以下ですので、ゼロエネルギー住宅にはちょっと届かないという数値ではありますが、ローコスト分譲住宅という建物の性格を加味すれば、それなりにハイスペックな断熱住宅の部類に入れても良いのではないかと思います。

分譲住宅においては、販売価格と断熱性能スペックのバランスが重要となるので、今回はこの断熱数値としましたが、もっと断熱性能を上げていくことは当然、可能です。部屋の広さやデザインなどと違って、断熱性能は、ぱっと見で伝わるものではないので、どこが適正値かを決めるのはとても難しいところです。

思い返してみると、私の事務所で設計している住宅は、年々、断熱性能が上がってきています。10年前の住宅と今の住宅では、まったくといっていい程、断熱性能が異っています。それは、断熱材の性能アップという断熱メーカーの努力と、省エネルギーに対する人々の意識が変わってきたことの現れと言えるかもしれません。

「ユニベールハウス」外装下地工事

「ユニベールハウス」現在、外装下地工事が進行中です。以前は柱梁だけの骨組みでしたが、外壁下地が貼られ、外形が表れて家らしくなってきました。周囲の建物と比べ、ひと回り高さが低いためか、どこかしら可愛らしい印象があります。

今回、外壁下地材には耐震パネルを採用しました。筋交いなどの線状の耐震材に比べ、パネル状の耐震材は、地震力を分散させて伝えることができるため、地震に強いと言われています。また耐震性を上げると同時に、建物の気密性も上げる効果があると考えています。

建物内はというと。。。まだガランとした状態のままです。外壁工事が終わらないことには、室内に雨が入ってきますので、まだ室内の工事が進められません。現在、窓サッシを取り付けるために外壁下地ボードに穴を開ける作業中。サッシが現場に届くのを待っている状態です。

「ユニベールハウス」建設工事スタート

「ユニベールハウス」建設工事がスタートしました。地盤改良工事→基礎工事→建て方と進み、柱梁が立ち上がりました。角地に建つ建物ですので、全貌がとても良く見えます。北側へいくに従って高さが低くなる片流れ屋根形状の建物。この屋根の形そのままに、天井にも勾配がついた内部空間となる予定です。

写真をみると、周囲の建物よりも高さが少し低めになっていますが、何故かといえば、それは建設コストを抑えるため。高さを抑えることで、外壁仕上げ面積と内装仕上げ面積が減り、建設費を抑えることができます。と言っても、室内の高さが低くて圧迫感があるということはありません。そこは設計上の工夫をして、広がりのある空間を実現していきますので、ご心配なく。

木造住宅ですと、部材を構造計算によらず、大工さんの経験値で決めることもあるのですが、この建物では構造計算を行って部材ごとの耐力を決めています。その計算された耐力を発揮するため、建て方が終わった際に取付金物の確認を行っていきます。柱梁の寸法を確保することは当然、大事なのですが耐震性を高めるには、金物の取り付けが重要なポイント。力のかかる場所に見合った金物がきちんと取りつくことで、建物本来の強度が確保できます。

金物の取り付け位置や取付ビス種類や本数などもひとつひとつ漏れなくチェック。仕上げをすれば隠れてしまう部分だけに、この段階での確認が大切。金物が間違っていれば直しも簡単ですし、弱い部分には補強を施すこともできます。下の写真は、柱と筋交いに金物が取りついた写真。設計図で指示している金物であるかどうか、また、ビスの本数が合っているか、打たれているビスは指定通りのものか、などを確認していきます。

工事はこの後、外壁下地工事へと進んでいきます。まだまだ先は長いですが、工事の進行状況を時期をみてアップしていきたいと思います。

「ユニベールハウス」スタディ模型完成

ユニベールハウス建築模型

「ユニベールハウス」スタディ模型が完成しました。設計を行う建物模型だけでなく、隣地に建つ建物も作ることで、現実的な近隣の状況も把握できます。当然ながら、建物は廻りに何もない場所に建つ訳ではなく、周辺の建物との関係によって配置位置や内部の間取りが変わってきます。今回の計画地は既に隣の建物が建設中であったため、お隣のおおよその間取りを想像しつつ、計画案を練ることにしました。

南側隣地には敷地近くまで隣家が建つため、建物を敷地北側に寄せて配置し、南側に引きを設けることで太陽の陽が室内に差し込むよう調整しました。1階エリアは、2方向を道路に囲まれ、東側にも隣家が建つ環境でしたので、あまりオープンにはせず、窓を小さめに設け、プライバシーの高い個室や寝室を配置しました。また2階は、大きな窓を設け、積極的に南側からの光を取り入れ、明るく開放的な空間とし、その場を家族が集まるLDKスペースとしました。

この模型をたたき台にして打合せを行い、細かなプラン調整を行っていきます。

「ユニベールハウス」スタディ模型作製

平面スタディし、おおよそのプランの方向性が決まりました。空間イメージをさらに広げていくため、スタディ模型を作っていきます。2次元情報の平面図よりも、模型で伝えた方がより直感的に相手に空間イメージを伝えることができます。

模型を見ながら打合せを行い、細かなプラン調整を行っていきます。打合せを重ねることで、少しづつ現実的な案へと近づいていきます。

「ユニベールハウス」現地調査

新潟の不動産屋さんと組んで、新潟市南区に分譲住宅を計画することになりました。いつもは実際にその建物に住まう人が既に決まっていて、その方の具体的な要望をヒアリングしながら設計を進めていくのですが、今回は分譲住宅ということで、住まい手からの特段の要望がある訳ではありません。一般的な家族像をイメージして、より多くの人に共感してもらえるような家を考えていきたいと思っています。(といっても、いつも特殊な家を作っている訳ではないのですが。。。)

まずは計画地を見て、周辺の環境から手がかりを掴みます。今回の計画地は、もともと田んぼだった土地を造成してつくったニュータウン。南側と東側は、隣家が建ち、北側と西側には前面道路が面しています。計画地の西側道路の向かいには、学校の校舎が建っています。景色が良いとか、視線が抜けるといった、設計上の手がかりというようなものは、取り立ててありません。

とは言え、何も手がかりが無い訳ではありません。与えられた周辺情報を元に、先ずは手を動かし、計画を練っていこうと思います。

現地調査