カテゴリー: 2020 ユニベールハウス鷲ノ木新田

「ユニベールハウス」玄関を玄関だけで使うなんて勿体ない

「ユニベールハウス」の玄関土間は広めにとって、玄関収納としています。玄関土間を広めにしておけば、ただ単に靴の履き替えをするだけでなく、ちょっとしたアウトドア用品を仕舞ったり、DIY作業したり、自転車の整備をしたりと、さまざまな用途で使うことが可能になります。玄関土間をただ出入りするだけに使うなんて勿体ない、いろんな用途に転用することで暮らしの可能性が大きく広がります。

玄関土間の壁面には可動棚を設け、カウンターには手洗いボウルを置きました。壁面収納を設けたことで、かなり大容量のモノが収納できます。キャンプ好きな人はテントやBBQ用具など、海好きな人は釣り竿やサーフボードなど、思ったよりも収納道具って容量が必要ですよね。可動棚を増やせば、更に収納量を増やすことも可能です。

これだけの棚があれば、かなりの量が納まるのではないでしょうか。今回はコストを抑えるために合板仕上げのままとしましたが、塗装で仕上げることで見せる棚にすることもできます。最近はテレワーク需要も高まっていますので、オフィススペースとして使う、というのも有効かもしれません。今回は6帖ほどのスペースですが、もっと大きく設ければ、ちょっとした店舗スペースとしても使えるかもしれません。


玄関側には自転車を土間へ入れるため、テラスドア設けています。テラスドアには、暗くなりがちな玄関スペースに光を取り込む機能も持たせました。玄関ドア横の壁には、ポスト口を組み込みました。郵便物などは外に出なくとも、ここで受け取る事ができます。ポスト口に投函されたモノは、カウンター上にぽろりと落ちる仕組みとなっています。

小さな住宅だからこそ、スペースを有効活用することは重要です。床面積が小さくとも工夫をすることで、使い勝手を上げ、広く使うことが可能になります。

「ユニベールハウス」工事最終段階です

「ユニベールハウス」工事の最終段階に入りました。壁の塗装工事が終わり、白い壁に反射した陽の光で室内が一気に明るくなりました。壁仕上げには、しっくい塗装を採用しています。こちらの塗料は、艶消しのようなざらっとした質感が特徴で、落ち着いた雰囲気の空間に仕上がります。見た目の質感だけでなく、しっくい塗料だけあって調湿性を持ち、空気環境を安定させてくれます。

こちらの写真は、窓回りの枠納まりです。窓枠の厚みを薄くすることで枠の存在感を消しています。既製品枠だとどうしても、ぼてっとした印象になってしまいますが、このように納めると見た目がシャープになります。本来であれば、窓の外の景色をそのまま見たいのであって、サッシや窓枠の存在が完全に無くなるのが理想ではあるのですが、、、完全に隠してしまうには更に複雑な納まりを採用しなければならず、今回はシンプルな納まりにする、という方法にとどめています。窓の外には隣地の桜の木が見えています。隣の風景を拝借、借景として取り込んでいます。

現在、設置工事が進行中のオーダーキッチン。ローコスト住宅でありながら、ここはこだわった箇所です。細かな作り込みをせず、シンプルな納まりとすることで、オーダーキッチンでありながらも、製作費を抑えています。ローコストを目指すと、どうしても既製品を組み合わせることに陥ってしまうのですが、既製品の組み合わせだけでは、賃貸アパートのような作りになってしまいがちです。ローコストだからこそ、こだわりの個所を作ることが大事だと思います。こだわりの無い、抑揚のないのっぺらとした家では、感情移入しづらく、なんとも貧相な空間になってしまうと思うからです。

工事はいよいよ最終段階。完成に向け、ラストスパートです。販売会社により内覧会が開催される予定ですので、興味のある方はぜひとも、ご来場ください。

「ユニベールハウス」工事進行状況の確認

「ユニベールハウス」工事進行状況の確認と打合せのため、現場へ。仕上げた材を傷つけないよう、工事の順番を天井→壁→床と上から下に順番に進めていきます。天井の工事が概ね終わり、現在、間仕切り壁の下地工事が進んでいます。壁下地工事と同時進行しながら、窓枠や建具枠などを同時に加工し、取り付つけていきます。

今回、枠や建具などは、既製品を使わず、加工製作枠としているので、その都度、納まりを検討して、形状を加工し、組み立てていく必要があります。そのため、既製品枠を購入するのとは異なり、取付工事には時間がかかってしまいます。が、、、その分、空間に合った形で作ることができます。今回は、枠の厚みを薄く、出寸法も最小限に納め、室内空間をシンプルでミニマルな雰囲気で統一します。

「ユニベールハウス」断熱性能と建設費用について

「ユニベールハウス」工事がスタートした頃は、まだ残暑が続き、暑い暑いと言いながら現場作業していたように思うのですが、気がつけば既に肌寒い季節になってきました。夏になれば暑さが、冬が近づけば寒さが、つい気になってしまうのが人情ですが、今回は断熱性能についての話です。なぜなら現在、現場では断熱工事が進行中だからです。

断熱材は色々なメーカーが研究開発を重ね、現在、さまざまな種類の断熱性と気密性が高い製品が市場に出ています。10年前に比べると、同じ値段で手に入る断熱材の性能は、格段に上がっているというのが実情です。数ある断熱材の中からどの断熱材を選ぶのが良いのか。各社のカタログを見比べて今回選択したのは、在来工法でもっとも一般的に採用されている高性能グラスウール断熱材でした。

高性能グラスウール断熱材を採用した理由は、一般流通している製品で日本中どこでも手に入りやすいこと(つまり全国どこの建材屋さんでも手に入り、かつ、導入コストが安い)、また、大工さんが昔から使っていて最も慣れており、施工スピードが速くて施工が確実なこと、でした。高性能と呼び名がつくだけあって、一般のグラスウールよりはやや値が張りますが、高性能グラスウールだろうと、一般グラスウールだろうと、大工さんの施工手間は全く一緒。(高性能だろうと高性能でなかろうと、グラスウールの厚みが一緒なら、という事です。)ということは、施工手間は変わらず、グラスウールの差額分の増額だけで導入できるので、大幅な工事費アップをせずとも断熱性能を上げることができます。

サッシには、樹脂複合サッシ+複層ガラスとし、日差しの差し込む大きな窓については熱線反射ガラス(Low-Eガラス)を採用しました。数年前まではアルミサッシが主流で、樹脂複合サッシは、まだ金額が高かったのですが、近年、国の省エネ政策の影響もあって、アルミサッシの1~2割増しで手に入るようになり、採用しやすくなっています。また、更に性能の高い樹脂サッシも、普及が進んできており、価格は年々、下がってきています。今回の建物のように、大開口窓を設けるような住宅では、窓サッシの断熱性能を上げるのは、断熱性能アップにとても有効な手段です。

これらの仕様で、建物の断熱性能は(正確には外皮性能ですが)、平均熱貫流率(UA)値=0.64W/㎡Kとなっています。ZEH(ゼッチ=ゼロエネルギー住宅)の断熱性能基準が新潟市では、UA値=0.6以下ですので、ゼロエネルギー住宅にはちょっと届かないという数値ではありますが、坪単価を抑えたローコスト分譲住宅という建物の性質を考慮すれば、それなりにハイスペックな断熱住宅の部類に入れても良いのではないかと思います。

分譲住宅においては、販売価格と断熱性能スペックのバランスが重要となるので、今回はこの断熱数値としましたが、もっと断熱性能を上げていくことは当然、可能です。例えば、断熱材の性能をアップする、または、窓を全て樹脂サッシにし、Low-Eガラスにするなど。部屋の広さやデザインなどと違って、断熱性能は、ぱっと見で伝わるものではないので、どこが適正値かを決めるのはとても難しいところです。

思い返してみると、私の事務所で設計している住宅は、年々、断熱性能が上がってきています。10年前の住宅と今の住宅では、まったくといっていい程、断熱性能が異っています。それは、断熱材の性能アップという断熱メーカーの努力と、省エネルギーに対する人々の意識が変わってきたことの現れと言えるかもしれません。

「ユニベールハウス」外装下地工事

「ユニベールハウス」現在、外装下地工事が進行中です。以前は柱梁だけの骨組みでしたが、外壁下地が貼られ、外形が表れて家らしくなってきました。周囲の建物と比べ、ひと回り高さが低いためか、どこかしら可愛らしい印象があります。

今回、外壁下地材には耐震パネルを採用しました。筋交いなどの線状の耐震材に比べ、パネル状の耐震材は、地震力を分散させて伝えることができるため、地震に強いと言われています。また耐震性を上げると同時に、建物の気密性も上げる効果があると考えています。

建物内はというと。。。まだガランとした状態のままです。外壁工事が終わらないことには、室内に雨が入ってきますので、まだ室内の工事が進められません。現在、窓サッシを取り付けるために外壁下地ボードに穴を開ける作業中。サッシが現場に届くのを待っている状態です。

「ユニベールハウス」建設工事スタート

「ユニベールハウス」建設工事がスタートしました。地盤改良工事→基礎工事→建て方と進み、柱梁が立ち上がりました。角地に建つ建物ですので、全貌がとても良く見えます。北側へいくに従って高さが低くなる片流れ屋根形状の建物。この屋根の形そのままに、天井にも勾配がついた内部空間となる予定です。

写真をみると、周囲の建物よりも高さが少し低めになっていますが、何故かといえば、それは建設コストを抑えるため。高さを抑えることで、外壁仕上げ面積と内装仕上げ面積が減り、建設費を抑えることができます。と言っても、室内の高さが低くて圧迫感があるということはありません。そこは設計上の工夫をして、広がりのある空間を実現していきますので、ご心配なく。

木造住宅ですと、部材を構造計算によらず、大工さんの経験値で決めることもあるのですが、この建物では構造計算を行って部材ごとの耐力を決めています。その計算された耐力を発揮するため、建て方が終わった際に取付金物の確認を行っていきます。柱梁の寸法を確保することは当然、大事なのですが耐震性を高めるには、金物の取り付けが重要なポイント。力のかかる場所に見合った金物がきちんと取りつくことで、建物本来の強度が確保できます。

金物の取り付け位置や取付ビス種類や本数などもひとつひとつ漏れなくチェック。仕上げをすれば隠れてしまう部分だけに、この段階での確認が大切。金物が間違っていれば直しも簡単ですし、弱い部分には補強を施すこともできます。下の写真は、柱と筋交いに金物が取りついた写真。設計図で指示している金物であるかどうか、また、ビスの本数が合っているか、打たれているビスは指定通りのものか、などを確認していきます。

工事はこの後、外壁下地工事へと進んでいきます。まだまだ先は長いですが、工事の進行状況を時期をみてアップしていきたいと思います。

「ユニベールハウス」スタディ模型完成

ユニベールハウス建築模型

「ユニベールハウス」スタディ模型が完成しました。設計を行う建物模型だけでなく、隣地に建つ建物も作ることで、現実的な近隣の状況も把握できます。当然ながら、建物は廻りに何もない場所に建つ訳ではなく、周辺の建物との関係によって配置位置や内部の間取りが変わってきます。今回の計画地は既に隣の建物が建設中であったため、お隣のおおよその間取りを想像しつつ、計画案を練ることにしました。

南側隣地には敷地近くまで隣家が建つため、建物を敷地北側に寄せて配置し、南側に引きを設けることで太陽の陽が室内に差し込むよう調整しました。1階エリアは、2方向を道路に囲まれ、東側にも隣家が建つ環境でしたので、あまりオープンにはせず、窓を小さめに設け、プライバシーの高い個室や寝室を配置しました。また2階は、大きな窓を設け、積極的に南側からの光を取り入れ、明るく開放的な空間とし、その場を家族が集まるLDKスペースとしました。

この模型をたたき台にして打合せを行い、細かなプラン調整を行っていきます。

「ユニベールハウス」スタディ模型作製

平面スタディし、おおよそのプランの方向性が決まりました。空間イメージをさらに広げていくため、スタディ模型を作っていきます。2次元情報の平面図よりも、模型で伝えた方がより直感的に相手に空間イメージを伝えることができます。

模型を見ながら打合せを行い、細かなプラン調整を行っていきます。打合せを重ねることで、少しづつ現実的な案へと近づいていきます。

「ユニベールハウス」現地調査

新潟の不動産屋さんと組んで、新潟市南区に分譲住宅を計画することになりました。いつもは実際にその建物に住まう人が既に決まっていて、その方の具体的な要望をヒアリングしながら設計を進めていくのですが、今回は分譲住宅ということで、住まい手からの特段の要望がある訳ではありません。一般的な家族像をイメージして、より多くの人に共感してもらえるような家を考えていきたいと思っています。(といっても、いつも特殊な家を作っている訳ではないのですが。。。)

まずは計画地を見て、周辺の環境から手がかりを掴みます。今回の計画地は、もともと田んぼだった土地を造成してつくったニュータウン。南側と東側は、隣家が建ち、北側と西側には前面道路が面しています。計画地の西側道路の向かいには、学校の校舎が建っています。景色が良いとか、視線が抜けるといった、設計上の手がかりというようなものは、取り立ててありません。

とは言え、何も手がかりが無い訳ではありません。与えられた周辺情報を元に、先ずは手を動かし、計画を練っていこうと思います。

現地調査